FC2ブログ

早川由紀夫の火山ブログ

Yukio Hayakawa's Volcano Blog

明るく楽しい勉強会

まとめのまとめ(kyakkyauhuhuhuさん)
・地質図とクリアファイルは、きつねの雑貨屋さんから購入できます。

2019年予定
・7月27-28日 浅間山天明噴火の現地見学会
・8月10-13日 鬼押出しハイキング鎌原村散歩小浅間登山コーラ噴火弁当パック立体模型@北軽井沢のキャンプ場スウィートグラス、
・8月12日 『火山はめざめる』刊行記念トークセッション@ルオムの森
・8月20日 教員免許状更新講習@前橋市荒牧キャンパス
・12月25日 教員免許状更新講習@前橋市荒牧キャンパス
【“明るく楽しい勉強会”の続きを読む】

避難勧告も、避難指示も、やめてしまえ。

避難準備情報が出たら、高齢者や障害者は避難所に行けというけど、体育館の堅い床に寝かされて食事も提供されないなら、そういう弱者は避難行動で死んでしまうよ。

避難指示などという無理強いをしておいて、住民を集めた避難所で毛布も食事も提供しないとはどういうことか。災害現場での避難の実態をなにも知らないひとたちが机上で立案した空論だ。

避難勧告も避難指示もやめてしまえ。行政は科学によるリスク評価だけを住民に伝えろ。避難するかどうかのリスク管理は住民ひとり一人にまかせろ。行政がなすべきことは、避難所の迅速開設と適切運営だ。

噴火から17ヵ月が経過した草津白根山


本白根山に2018年1月23日に開いた新火口

D88EYcjUEAEyGVe.jpg
近づいて

D88FeqXV4AAsRg8.jpg
水釜と湯釜。最上部の灰白色火山灰は1939年4月24日12時20分爆発による。御嶽山2014年9月27日とたいへんよく似ている。

D88EvdrU0AIRirh.jpg
青葉山と草津温泉街

2018/2019志賀草津道路

▼2018
04月20日 冬季閉鎖解除(8時から17時までの1日9時間)
(全通2日間)
04月22日0700 湯釜レベル2、殺生河原-万座三差路通行止め
09月21日 湯釜レベル1
09月22日 殺生河原-万座三差路通行止め解除
(全通7日間)
09月28日1930 湯釜レベル2
09月29日 殺生河原-万座三差路通行止め
11月15日 冬季閉鎖
▼2019
04月19日1000 解除
(全通5日間)
04月24日 安全確認作業のため閉鎖(万座三差路でのチラシ配布不徹底)
04月25日1100 解除
04月26日 悪天候のため閉鎖(積雪・凍結)
04月28日1200 解除
(全通2日間)
04月29日1530 視界不良のため閉鎖
05月01日0800 解除
05月01日1530 視界不良のため閉鎖
05月02日0900 解除
(全通5日間)
05月07日0800 積雪のため閉鎖
05月07日1430 解除
(全通7日間)
05月14日1100 悪天候のため閉鎖
05月15日0800 解除
(全通4日間)
05月18日1300 地震増加のため閉鎖
05月30日1200 解除
(全通3日間)
06月02日0800 悪天候のため閉鎖
06月02日0900 解除
(全通6日間)
06月07日1200 悪天候のため閉鎖
06月11日0800 解除
06月11日1230 悪天候のため閉鎖
06月11日1545 解除
06月12日0800 悪天候のため閉鎖
06月12日0930 解除
(全通3日間)
06月14日1500 悪天候のため閉鎖
06月16日0800 解除
(全通1日間)
06月17日0800 悪天候のため閉鎖
06月17日1330 解除

2か月間(61日)で通れたのは38日だった。開通率62%だ。

【“2018/2019志賀草津道路”の続きを読む】

噴火警戒レベルにおける警戒範囲の決め方

(類型1)中心点からの距離で警戒範囲を決めた火山


浅間山。レベル3は山頂火口から4キロ。

kusatu_20190319102149a95.png
草津白根山(湯釜)。レベル3は湯釜火口から2キロ。

sinomoe.png
新燃岳。レベル3は火口から3キロもしくは4キロ。

桜島
桜島。レベル3は南岳火口と昭和火口から2キロ。

【“噴火警戒レベルにおける警戒範囲の決め方”の続きを読む】

御嶽山裁判はねじれている。

裁判で原告は、噴火する前に御嶽山の噴火警戒レベルを2に上げなかった過失が気象庁にあったと主張しているが、被告である気象庁はそれを否定している。あの噴火は予知できなかったということらしい。

訴えられたとき気象庁が原告の主張を受け入れて、みずからに過失があったと素直に認めていれば、御嶽山2014年9月27日に限り予知に失敗したことになって、気象庁が法律を改正して2007年12月から始めた噴火警戒レベルと噴火警報は合理的に存続できた。少なくとも2018年1月23日の本白根山噴火までは。

年内に出るだろう判決で、もし気象庁の言うとおりに過失はなかったことになって原告が敗訴すれば、気象庁はかえって窮地に追い込まれる。噴火予知ができないことが明らかになり、噴火警戒レベルに基づいた噴火警報に根拠がなくなるからだ。

もし原告が勝訴すれば、国家賠償して、気象庁の上層部に若干の手入れをするだけで噴火警戒レベルと噴火警報が継続できてしまう。気象庁にとっては、むしろこうなったほうが利益が大きい。この裁判はねじれている。

第三者としての私は、この裁判が原告敗訴ですみやかに結審することを望む。噴火予知はできません。できなくても仕方ありません。誰にも責任ないです、の司法判断を受け取って、噴火警戒レベルと噴火警報を撤廃する道に早く進みたい。

【“御嶽山裁判はねじれている。”の続きを読む】

Krakatau collapse and eruption of 22-23 December 2018 observed by Himawari-8

火山れきは空気抵抗を強く受ける。



直径 3, 6, 12, 25, 50 cm の粒子を火口から 45度、 150 m/s で射出したときの空中軌道。6 cm 以下は空気抵抗を強く受けるが、12 cm 以上は空気抵抗をほとんど受けずに放物線に近い軌道を描く。火山学では、6 cm 以下を火山れき(lapilli)、それ以上を火山岩塊(blocks)と区別する。

放物軌道を描いて空中を飛行した火山岩塊を(温度や形態によらず)すべて火山弾と呼ぶことにすると、防災情報が誤解されることなく当事者に伝わる。

【“火山れきは空気抵抗を強く受ける。”の続きを読む】

過失はいつどこにあったか

御嶽山の2014年9月27日噴火で、山頂付近にいた登山者63人が死亡した。噴火警報を出して噴火警戒レベルを2に上げなかった気象庁に過失があったかどうかを争う裁判が、いま長野地裁松本支部で進行中である。裁判では、過失がいつどこにあったかを特定することが焦点となる。

噴火の2週間前、1日の地震数が50回を超えた日が2日続いた。そのとき気象庁がレベル2に上げるべきだったが原告の主張だ。レベル2に上げるためには噴火警報が必要となる。気象庁には噴火警戒レベルの判定基準が各火山についてあって、御嶽山の場合はレベル2に上げる基準のひとつに、1日の地震回数が50回を超えたとき、がある。被告である気象庁は、他の条件も加味した総合判断によってレベル2に上げるのを見合わせたことに過失はなかったと弁明している。

1日の地震が50回を超えたときレベル2に上げなかったことを気象庁の過失とみなすことがはたしてできるだろうか。私の考えは否定的だ。気象庁のような官庁で噴火警戒レベルを上げ下げするには上司の決済が必要となる。この案件の決済権は火山課長にあったとみられる。内規で定めた判定基準を満たしても、火山課長が総合的に判断してその日レベル2に上げなかったことに過失があったとまでは言えない。そこでは正当な行政がなされたとみる。

では、気象庁に過失はなかったのだろうか。いや、あった。気象業務法13条は、一般の利用に適合する噴火警報を出すことを気象庁に課している。結果的に死者63人を出したのだから、その前に噴火警報を出さなかった不作為が一般の利用に適合していたとはとうてい言えない。

少なくとも前日の26日までにレベル2に上げて、現場への立ち入りを禁じるよう地元市町村を促す責務が気象庁にはあった。気象庁の過失は、2014年9月26日までに御嶽山の噴火警戒レベルを2に上げなかった不作為にある。結果的に63人が死亡したからこそ、気象庁に過失がある。

どんなに密に観測しようとも、現在の火山学では噴火警報を一般の利用に適合するようには出せない。だから、2週間前に立てた予想が外れたからといって、そこに過失があったとは言えない。しかし法律は、それを出せと気象庁に課している。できないことを気象庁に課しているいまの法律が不適切なのである。いかに不適切な法律であろうとも、司法はそれに即した判断を下すことになっている。

【“過失はいつどこにあったか”の続きを読む】

各地の火山シェルター

浅間山

IMG_3209.jpg
釜山火口中心から500メートル地点。前掛火口内。

草津白根山

DnxFtIwUwAEoG4D_20181008092430d10.jpg
志賀草津道路の富士見台。湯釜火口中心から1.5キロ地点。2018年9月23日撮影

御嶽山

DoNlac0UYAA93_n.jpg
御嶽山頂直下、地獄谷火口中心から500メートル地点。2018年9月28日撮影

霧島山

P1060174.jpg
大浪池登山口

桜島

P1060337.jpg
有村展望台。昭和火口から3キロ地点。

【“各地の火山シェルター”の続きを読む】
次のページ

FC2Ad