早川由紀夫の火山ブログ

Yukio Hayakawa's Volcano Blog

明るく楽しい勉強会

まとめのまとめ(kyakkyauhuhuhuさん)
・放射能汚染地図、浅間山のクリアファイル・地質図は、きつねの雑貨屋さんから購入できます。

2015年予定
・5月3-5日 鬼押出しハイキング、草津温泉
・8月10-14日 コーラ噴火・弁当パック・鬼押出しハイキング、北軽井沢のキャンプ場スウィートグラス
・8月19-21日 教員免許更新講習@草津温泉
・9月20-22日 鬼押出しハイキング、草津温泉
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凶器は、火砕流から立ち昇った入道雲が高空に運んだ火山れきだった。

63人を殺した凶器は、火山れきだった。 その火山れきは、地獄谷に開いた火口から火砕流として谷を下ったあと、火砕流の表面から上昇する入道雲に取り込まれて5キロ上昇した。弱い風でわずかに北東に移動して山頂域に高速で降り注いだ。 登山者は、地獄谷に開いた火口から直接飛んできた火山岩塊に打たれて絶命したのではない。

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火山れきは3キロを片道2分で上下した。平均速度は 25 m/s だった。

いっぽう横方向の速度はこうだった。谷を下った火砕流は2kmを1分だから33m/s。空中では、2.5kmを4分だから10m/s。そのとき名古屋のウインドプロファイラは、海抜高度6kmで15 m/sの弱い風を観測していた。

山頂付近にいた200人の登山者は、噴火開始から2分後に火砕流をなんとかやりすごしたのも束の間、その3分後に空から高速で落下してきた無数の火山れきに撃たれた。
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滝越カメラがとらえた御嶽山噴火 最初の13分

国土交通省中部地方整備局のページで滝越カメラの10分動画が2ファイル公開されている。

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噴火開始は11時53分03秒

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20秒後、北西-南東800mの噴火割れ目

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放射能リスクの評価

紀要論文「福島第一原発2011年3月事故による放射能汚染と健康リスク評価」2014年3月

・100ミリシーベルトで0.5%ががん死。「致死量」は20シーベルト。
・1ミリシーベルトで寿命1日短縮。1シーベルトで3年短縮。
・1ベクレルで寿命1秒短縮。10万ベクレルで1日短縮。
・15億ベクレルでひとり死亡。

比較
・交通事故のリスクは1年あたり寿命1日短縮。80年なら80日短縮。
・ひとの一生は3万日。
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長野県白馬村の地表に現れた地震断層


グーグルマップ
・ツイッターまとめ「白馬村の地表に地震断層が出現
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水蒸気爆発で火口縁に積もった火山灰の写真比較

火口から噴出された粘土が火口縁に厚く堆積するのは、水蒸気爆発でよくあることのようだ。御嶽山のような火砕流はいつも出ているのかもしれない。

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御嶽山 2014年9月27日11時52分 (産経ニュース

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草津白根山 1939年4月24日12時20分

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蔵王山 1895年9月27日? (YouTube動画からキャプチャ)

御嶽山2014年噴火のまとめ

インターネットを利用した御嶽山2014年9月27日噴火の即時把握と解釈(文書のpdfファイル)
  1. 噴火の即時把握と情報伝達
  2. 主たる死因は高空から落下してきた火山れき
  3. 予知できたか

御嶽山9月27日噴煙 気象レーダーの記録

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1200 (気象庁、高解像度降水ナウキャスト)

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1230
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なぜ63人もの死者が出たか

2014年9月27日の御嶽山爆発で、火口から1キロまでの地表に衝突クレーターがたくさんできた。しかしその直径はどれも小さい。せいぜい1メートルだ。上空8キロまであがった火山れきが落下してつくったとみられる。

もし火口から弾道軌道を描いて空中を飛行した火山弾がつくったのなら、直径10メートルに達する大きなクレーターができたはずだ。直径1メートルの火山弾はふつうだし、大きいほうが遠くまで飛ぶから。

大きなクレーターがみつからないことは、火山弾が地獄谷から外にほとんど出なかったことを意味する。死者63人は地獄谷から飛来した火山弾に押しつぶされたのではなく、高空から落下した火山れきにあたって絶命したと考えられる。

(表面にクレーターが生じている火山灰は火砕流によって堆積したのだろう)

9月27日の御嶽山爆発は、ごくふつうの水蒸気爆発だった。なのになぜ63人もの死者が出たか。

  1) 秋の好天の土曜日の正午前だったので、山頂付近に200人もの登山者がいた。
  2) 風が弱かった。上空8キロまで上がった小石が拡散せずに狭い範囲に降った。
  3) 弱い風向きが、ちょうど山頂方向だった。

想像できる限り最悪の条件が3つ重なった結果だった。火口から上空8キロまで噴き上がった多数の小石が、山頂の剣が峰を目指して落下してきた。そこに登山者200人がいた。致死率3割だった。

63人の登山者を殺した火山エネルギーは、火口から飛び出した小石の運動エネルギーではなく、上空8キロまで上昇を可能にした噴煙の熱エネルギーだった。

火口上8キロにも噴煙柱が達したのは、地表に広がった火砕流の表面から発生した熱によるところが大きい。小石を8キロ(近く)まで押し上げた浮力の多くは火砕流が持っていた熱から生じた。つまり、火砕流が直接飲み込んだ登山者は1人か2人だったが、間接的に60人の登山者を死に至らしめたと言える。

ツイッターまとめ 
御嶽山63人の死因考察 火山弾か火山れきか
Ontake 2014 Death Toll

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