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早川由紀夫の火山ブログ

Yukio Hayakawa's Volcano Blog

明るく楽しい勉強会

まとめのまとめ(kyakkyauhuhuhuさん)
・地質図とクリアファイルは、きつねの雑貨屋さんから購入できます。

2020年予定
・8月20日 教員免許状更新講習@前橋市荒牧キャンパス
・10月24-25日 霧島山
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群馬大学教養授業2013年後期:原発事故と放射能汚染

後期金曜1020-1150

授業の概要
2011年3月の福島第一原発事故で放射能がいつどのように漏れたか、汚染が東日本の広範囲にどう広がったか、その汚染がひとの健康にどんな影響を及ぼすかを考える。原子核物理、大気科学、農学、疫学など広範囲に渡る。科学における数量の取り扱いや両対数グラフの使い方など基礎習得の時間も設ける。

授業内容のレベル
高校卒業レベル

テキスト/参考書
やっかいな放射線と向き合って暮らしていくための基礎知識やっかいな放射線と向き合って暮らしていくための基礎知識
(2012/09/27)
田崎 晴明

商品詳細を見る

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授業の展開(授業計画)
1回 10月4日 地図とテキスト紹介、受講者確認、2011年3月事故の概要(セシウム1京1000兆ベクレル、チェルノブイリの1/12、水素爆発のときに出たのではない)、現状、ガイガーとシンチ、「重要な用語や考え方」


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紀要論文:火山学者が見た2011年3月の福島第一原発事故

2012年2月から8月までの講演を文字起こししたものです。私が、いつ何を言ったかがよくわかります。
群馬大学教育学部紀要. 自然科学編 2013年2月, 61, p.59-78

明るく楽しい勉強会 2012年実績

2012年実績
○12月23日 @ハワイ島ヒロ
○11月24日 明るく楽しい勉強会@板橋「放射能汚染地図の読み方」103人、Ustream 220人、ポチまとめ
○11月6日 公開授業「放射能汚染地図の読み方」学生100人、ネット中継 西田中継100人、森中継30人。
○10月20日 鬼押出し溶岩横断ハイキング
○10月20日 @草津温泉
・10月6日 @上野、7人
○9月29日 @大宮、7人、ついきゃす
○9月29日 放射線測定会@郡山10人、まとめ、ネット中継300人
・9月11日 スリーエー郡山
○9月8日 福島県庁芝生測定会、5人、Ustream 241人
○9月3日 @大宮、6人
○8月30日 @郡山、6人
・8月23日 放射能汚染地図の解説、院内集会(参議院)、50人、OPK中継660人、IWJ中継150人、まとめ1まとめ2YouTube1YouTube2(高画質、おすすめ)
・8月20-22日 ジオキャンプ、北軽井沢スウィートグラス・キャンプ場、小学生11人、ツイートまとめ
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・8月15日 柚木ミサトさんとの初対面対談@渋谷、50人、まとめ、ustream 600人、ビールustream 300人。
・8月9-13日 コーラ噴火と弁当パック、北軽井沢スウィートグラス・キャンプ場
・8月6-8日 草津温泉、教員免許更新講習、24人満席です。
・8月2日 ランチ会@宮崎県東郷町、避難母子7組
・7月31日 火山のはなし@日向、子どもから大人まで30人。
・7月22日 リスクコミュニケーション@田町、40人、IWJ中継450人+(再放送)210人、公式中継80人、ツイートまとめスライド
○6月24日 代々木公園、放射線測定会(上級編)、65人
・6月23日 「火山学者が語る放射能汚染の現状と未来」@東京新宿ロフトプラスワン、100人、ローソンチケット2000円、ネット中継500人
○6月4日 瓦礫受け入れ問題を2時間だらだら話します@群馬大学、40人。IWJ中継700人+学生中継170人、西田録画(音声良好)。
○5月27日 水元公園(葛飾区)、野外測定会、92人、ツイートまとめ
○5月3-4日 草津温泉(草津セミナーハウス泊)、60人。動画
○4月29日 金町、162人、ネット中継330人(電波不良)、再配信440人、スライド
・3月28日 コンポジウム@東大本郷、300人、ネット中継1100人
○3月24日 朝霞、110人、ネット中継495人、スライドcocoツイート
○3月20日 、154人、ネット中継1050人、スライドcocoツイート
○3月4日 東京丸の内、5人
・3月3日 OPKひなまつり企画@渋谷
○2月26日 県民健康福祉村(埼玉県)、50人
○2月4日 板橋、120人、pdfustream600人、音声録画(音声・画像よし)、cocoツイート、書き起こし
○1月29日 逗子、80人、pdfppt書き起こし
○1月26日 公開授業3、12人
○1月22日 小山、150人、スライド動画(講演+質疑)、書き起こし
○1月21日 大宮2、9人
○1月17日 越谷、80人
・1月8日 浜松研究集会、108人、スライド
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2011年実績
○12月20日 前橋、7人
・12月17日 13時東京「第4回かもしれないOPKシンポジウム」ネット配信あり
○12月13日 大宮、11人
○12月8日 記者会見、15人
○11月8日 公開授業2、50人
・10月15日 浅間山(非公開)、10人
○7月21日 公開授業1、80人
・6月9日 高崎(非公開)、12人

公開授業2012年11月6日「放射能汚染地図読み方」

○11月6日 公開授業「放射能汚染地図の読み方」学生100人、ネット中継 西田中継100人、森中継30人。
cocoツイートまとめ
・ブログ読者による全文書き出しが、この下にあります。
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放射能汚染地図の解説@参議院議員会館 cocoツイート(編集)

@cocoblueskyさんのツイートを編集しました。

2012年8月23日の院内集会は、国会議員・議員秘書・都議・区市議・プレス(読売新聞・共同通信・東京新聞・都政新報・フリー記者数名)そして OPK、IWJ の中継が入って、合計50名ほどの参加者になりました。

▼はじめに

わたしは過去と現在の噴火を研究している火山学者です。火山灰に関する専門知識を応用し福島原発から放出された放射性物質の分布をうまく理解することができたので、みなさんの役にたってほしいと思ってこの地図を作りました。議員のみなさん向けの勉強会で話すことで、この国の何かが決まるわけではありません。しかし政治家の方々と、直接はなしができるいい機会なので、この地図に何が書いてあるのかを、きちんと説明したいと思います。

わたしは学者です。火山を対象とした地質学の手法によって、科学的に物事を考えています。わたしのこの説明は、学者がこの放射能リスクを評価するという科学的行為です。この放射能事故に、学者であるわたしができたことは、このような地図を作り全力で科学的に物事を考え、放射能リスクを評価することでした。この地図を通し、リスク評価、現在の科学的知見を、きょうみなさまにお渡しします。学者のリスク評価を受け取ったあと、そのリスクをどう管理し対応してゆくかを考えるのは、個人および政治家の方々のお仕事です。

リスク管理において、「科学が貢献できる重要性は1割程度しかない」と唐木英明さんが言ってます。わたしもそう思います。リスク管理においての9割が、科学以外の経済や政治、その他の社会的要請によって決まることに、わたしは異論ありません。ただし、科学と矛盾したことや科学を軽視した結論を出すときには、科学をねじまげないでほしいと強く言いたい。科学を軽視したリスク管理の結論だす時には、リスク評価をした科学はこうであるが、別の要請により、このような結論に至るのだと覚悟して、腹を決めてほしい。きょう来てらっしゃる政治家の方々には、特にそう言いたい。

政治家や個人が、自分たちのリスク管理の思いを遂げるため、科学をねじまげようとするならば、わたしは科学者として徹底的に戦うつもりです。「科学をねじまげるな」それに対しては徹底的に科学者として戦う。その思いで、わたしが知りえた現在の科学的知見を、きょうみなさまにご説明します。これを受け取って、みなさんが、その先をやってほしい。 【“放射能汚染地図の解説@参議院議員会館 cocoツイート(編集)”の続きを読む】

放射能汚染地図の解説@参議院議員会館 書き出し

2012年8月23日 放射能汚染地図の解説、院内集会(参議院)、50人、OPK中継660人、IWJ中継150人、まとめ1まとめ2YouTube1YouTube2(高画質、おすすめ)

以下は、このブログ読者提供の書き出しに、私がほんの少しだけ手を加えたものです。

早川由紀夫です。今日は参議院議員会館の101号室に来ています。国会議員の方々お二人、地方議員の方々が大勢、30人くらい。そしてプレスの方が3,4人。個人のジャーナリストの方が5、6、7人。IWJとOPKがネット中継してくれています。これは、院内集会というものに相当すると思います。石川さんからお話をいただいて、参議院の中で話さないかと言われて出てきました。政治家の方々と直接お話しできるいい機会だと思い、二つ返事でおうけしました。これが、どれほどの意味を持つかというと、たいして意味をもたないと知っております。別に国会に呼ばれて、参考人として何か話すというわけではありません。これは単なるお勉強会ですので、とくにネットで見ている方々、勘違いなさらないように。ここで話したからといって、何かがこの国で決まるということではありません。

もうひとつお話しておくことは、先ほどご紹介いただいたように私は大学教授であります。肩書きよりも、僕は学者であります。火山を対象とした地質学の手法によって、科学的にものごとを考えている人間であります。私がこの放射能災害によって、何ができたかというと、お手元に1部ずつあるこの地図を作ったわけです。今日は、この地図に何か書いてあるかということを40分間でご説明します。

私の説明は、学者がこの放射能リスクを評価する、そういう行為です。科学的行為です。その先、そのリスクをどう管理するか、マネジメントと英語では言いますが、そのリスクにどう対応していくかを考えるのは、個人、および政治家の方々のお仕事です。リスク管理において、私が学者としてできる、科学が貢献できるものの「重要性は1割程度しかない。」と唐木英明さんが言っております。私もそう思います。残りの9割は、科学以外の、経済であるとか政治であるとかその他の社会的要請によって決める。それで結構だと思います。ただし、そのときに、科学と矛盾したことを、科学を軽視した結論を下すときは、科学を捻じ曲げないでほしい。「科学はそうあるけれども、別の要請によってこう結論してリスク管理する」と覚悟して腹を決めてほしい。今日きてくださっている政治家の方々には、とくにそう言いたい。

「自分たちのリスク管理の思いを遂げるときに、科学を捻じ曲げるな。」もしそういうことがあれば、私は科学者として徹底的に戦う、と意思表明します。私は最大限に、皆様に、この地図によって現在の科学的知見をお渡しします。リスク評価を渡します。ですから、それを受け取って、みなさんがその先はやってほしい。
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放射線測定会(上級編)6月24日@代々木公園

・昨年3月、福島第一原発から大量の放射性物質が出て東京にも降った。
・ヨウ素の半減期は8日だからもうなくなったが、セシウムがしぶとく残っている。セシウムには半減期2年の134と半減期30年の137の2種類がある。
・東京西部(八王子から西)が先に3月15日に汚染された。東京東部が汚染されたのは6日後の3月21日だった。谷間は三鷹市付近にある。

・昨年3月に地表に降り積もったセシウムは、いま芝生や草地にそのまま残っている。
・芝生や草地の上1メートルで測ると、その地域のセシウム汚染を正確に知ることができる。代々木公園は0.06uSv/h程度である。
・地上50センチは1.2倍程度になる。点源でなく無限平面だから、距離の二乗に反比例にはならない。
・地上1センチでは、理論上は2倍になるが、じっさいには地表の凹凸や放射能のムラのせいで1.3倍程度になることが多い。
・昨年3月から15ヵ月たっているから、いまの放射線量は半減期によって当初の7割になっている。3年で1/2になる。10年で1/4になる。

・土の表面に降り積もったセシウムの過半は、その後の風雨によって取り去られた。
・アスファルトの上に積もったセシウムの一部は下に染み込んで、一部は流された。目の粗いアスファルトは染み込んだ割合が大きい。
・流れたセシウムは下水を通ってすでに海に達したが、一部は側溝や路傍に土といっしょになって残存している。
・そういった泥や土のなかには芝生や草地の何倍もの放射線量を示すものがある。代々木公園では0.3uSv/hを示す路傍の土が簡単にみつかる。
・接触測定で1uSv/hを示す路傍の土は、10万Bq/kg程度のセシウムを含む。

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瓦礫だらだら6月4日のcocoツイート(編集)

@cocoblueskyさんのツイートを編集しました。

早川先生:昨年3月の福島原発事故で放射能がばらまかれ、日本はすっかり汚れてしまいました。汚染のひどいところも、そうでもないところもあります。そうしたなかで、食料や、人、車、がれき、あらゆる汚染された物が、毎日移動しています。汚染された物の移動は、新幹線や車、人などで運ばれ消費され、地域の物質循環の中にはいってゆきます。今までのようなやり方では、もうこの日本では、生きてゆけません。がれきの放射能汚染にスポットをあててこの問題を考えたい。

低濃度から高濃度に瓦礫を移動する例(宮古→桐生)

早川先生:まず「桐生が、宮古のがれきを受けいれる話」これは東日本の一部が、がれきを受け入れるかどうかについて議論することで、低汚染地域から高汚染地域への、物の移動について考えたいと思います。放射能汚染に限ってはなしをします。
 宮古より桐生のほうが、20倍も放射能汚染されている現実があります。しかし桐生市議員の庭山さんは、宮古の放射性物質を含むがれき焼却で、桐生の汚染が、福島なみになると心配しているようです。なぜこう思うのですか?

庭山議員:放射性物質はできるだけ動かさず集中管理が基本、低レベルでも放射性物質含んだがれきは、拡散すべきでない。汚染が低いところのものを、濃いところにもってゆけば希釈されるとゆうが、逆に総量が増えるのではないか。 高崎CTBT放射性核種探知観測所のデータで、ヨウ素やセシウム以外の核種も検出されているが、現在充分に調査されていない。低濃度汚染のがれきに、これらがついている可能性もある。総合して考え危険ではと判断した。
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「黒い物質」改め「路傍の土」

東京でも、キロ24万ベクレルに達する土が路上に存在することが最近報告されました。これまでこれは「黒い物質」と仮称されてきましたが、その実体は風雨の作用で地表のセシウムが寄せ集められた土です。自然界ではこれほどの濃縮はなかなか起こりませんが、人工構造物に取り囲まれた都市では容易に起こります。

とくにアスファルト舗装された路上に多く見られるので、これからは「路傍の土」と呼びたいと思います。路傍の土を実際に見て測って調べる会を、日曜日、27日10時から葛飾区金町の水元公園で行います。ついぷらで案内中。どうぞお気軽にご参加ください。

このような項目を勉強します。
・いま東京にある放射能はセシウムである。
・その大部分は、昨年3月21-23日に雨と一緒に地表に降り積もった。
・芝生や草地にはセシウムが動かないでそのときのまま保存されている
だから、いま測っても、どこにどれだけ降ったか知ることができる。さあ、みんなで測りましょう。

ただしその放射能は半減期で減っていて、いまは昨年3月の74%になっています。一方、アスファルトの上に積もったセシウムは風雨で取り去られて路傍の土として集まっています。アスファルトの中深くまで浸み込んでしまったセシウムもあります。

4月5月は風塵が空中を舞うのでセシウムも活発に移動します。乾燥した状態で強い風が吹くと木々の葉っぱや小枝にセシウムが付着します。そういったものを焼却してできた灰は、びっくりするほど高いセシウム濃度になります。

以上の内容を勉強します。そのあとランチを楽しみます。お弁当を持参してください。まあ、くよくよがっかりせずに、楽しく放射能測りましょうという会です。ネット中継調整中。
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