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早川由紀夫の火山ブログ

Yukio Hayakawa's Volcano Blog

尾根を乗り越えたか、乗り越えなかったか?

(1)尾根の乗り越えがあったとする写真判読
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共同通信の10月16日全景写真を赤と橙と青で塗り分けた。上流部に、赤・橙が青と交わるように見えるところがある。赤・橙が尾根を乗り越えたとする判読した。直進性が強い高速の流れだったことになろう。そのため流走距離を延ばして災害を引き起こしたと解釈することができる。青は谷に沿う通常の土石流だった。

(2)尾根の乗り越えがなかったとする写真判読
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斜面崩壊とそれによって発生した土石流が3組認められる。赤が多くの人家を飲み込んで海岸まで達したが、その斜面崩壊の面積が広かったわけではない。青と橙は、斜面崩壊で生産された土砂が谷の中を流れているが、赤は山腹斜面を幅広く流れ下っている。そもそもそこには谷と呼ぶべき地形がない。
 赤は取水面積が広いので、大雨のために大量の地表水が一時的に発生した。斜面崩壊によって発生した土砂流は、山腹斜面を広がって流れて表土を巻き込み、土砂の量を雪だるま式に増やした。この二つの理由によって、赤は青と橙よりも到達距離を延ばして海まで達した。

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流域境界は描ける。

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赤(南側)の取水面積は、青と橙(真ん中と北側)の取水面積を合わせたのの2倍くらいある。

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伊豆大島元町災害地図の進化

10月16日0240ころ災害発生

10月16日7時

3r0vk.png
伊豆大島元町三丁目の土砂押し出し。たぶんここだと思う。2013-10-16 07:11:45
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2013年台風26号による伊豆大島元町斜面崩壊


View 2013年台風26号による伊豆大島の災害OGM in a larger map
斜面崩壊とそれによって発生した土石流が3組認められる。南側の土石流が多くの人家を飲み込んで海岸まで達したが、その斜面崩壊の面積が広かったわけではない。

ツイートまとめ
2013年台風26号による伊豆大島元町の土砂災害
伊豆大島元町斜面崩壊のメカニズム推論
特別警報と伊豆大島土砂災害 住民の自立を妨げるもの 【“2013年台風26号による伊豆大島元町斜面崩壊”の続きを読む】