▼神山物語
5万年前 神山の円錐火山体ができた。
2万年前 神山の北斜面に崩壊地ができて、土石流が何度も下った。姥子扇状地ができた。
3800年前 冠ヶ岳が上昇してきた。金太郎岩を2キロ飛ばして熱雲が湖尻峠まで4キロ走った。

芦ノ湖をせき止めている姥子扇状地は神山の(一回の大規模)山体崩壊で生じたと説明されることがあるが、山体崩壊の堆積物が扇状地をつくることはない。他所の山体崩壊でこのような急傾斜面は知られていない。姥子扇状地は、大雨のたびに神山から何度も発生した土石流が砂礫を積み重ねてつくった。ただし、神山から流れ下った溶岩末端崖が部分的に埋め残されている。

金太郎岩は流れ山でない。3800年前の爆発で弾道軌道を描いて空中を2キロ飛行して、ここに着地した火山弾だ。
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▼5月
06日 レベル2
27日
早川、下湯、早雲山
▼6月
20日
神奈川県協力企業2社、大涌谷展望台から、
共同通信29日 噴火
30日 レベル3
▼7月
02日 国土交通省関東地方整備局、大涌谷、
共同通信11日
早川2回目、姥子から大涌谷へ、
毎日新聞、
東京新聞15日
パオーン、大涌谷展望台から、湯だまり
23日 悪天候のため神奈川県協力企業2社2回目延期
28日
パオーン2回目、大涌谷展望台から
29日
神奈川県協力企業2社2回目、大涌谷展望台から
▼8月
05日
早川3回目、姥子から大涌谷へ
07日
小山、カルデラ内北部、森林被害

冠ヶ岳とそれを取り巻く火口。冠ヶ岳は3800年前の噴火地表にせり上がった溶岩ドーム。その過程で、仙石原一帯を熱雲で焼き尽くした。

冠ヶ岳をつくった3800年前の噴火で熱雲が焼き尽くした範囲。熱雲は、溶岩ドームの上昇に伴って発生する火砕流の一種。マグマが発泡してできた軽石を含まず、少々の凹凸に関係なく地表を薄く覆うのが特徴である。雲仙岳で1991年6月3日に発生した熱雲は43人の命を奪った。西インド諸島のモンプレー山で1902年5月8日発生した熱雲はサンピエール市の全人口2万8000人を殺した。火山で発生するもっとも恐ろしい噴火様式のひとつである。
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2015年8月5日
大涌谷と観光施設


大量の水蒸気を吐き出す手前の大きな穴が、6月29日に火山灰を噴出した火口。火口の中には湯だまりがあって沸騰している。火口の周りは噴出物が積もって高くなっている。
【“大涌谷ドローン空撮2”の続きを読む】

2015年7月11日12時52分撮影。黒い丘に囲まれて勢いよく白い水蒸気を吐く大きな穴が、6月29日30日に火山灰を噴き出した火口。これによって噴火警戒レベル3になった。

大涌谷核心部。
【“大涌谷ドローン空撮”の続きを読む】

長尾峠から見た台ヶ岳、神山、芦ノ湖。神山の中腹を水平に伸びる雲は、大涌谷から噴出した水蒸気。
【“陸上から見た箱根山”の続きを読む】
御嶽山2014年9月27日と同じ火砕流が箱根大涌谷から出たときの予想図。御嶽山の火砕流は、2週間前のちょっとした地震増のあと、何の前触れもなくいきなり出た。ただし、山頂の山小屋に逃げ込んだ登山者は無傷で助かった。
【“箱根山の想定火砕流”の続きを読む】


箱根山の地震群発は4月26日から始まった。その回数は5月5日、10日、15日にピークがあった。15日に有感地震が急増した。有感地震は震度1以上が観測された地震を言う。

2015年5月15日の有感地震は53だった。1時間ごとの数。
・
神奈川県温泉地学研究所 【“箱根山の地震”の続きを読む】
2015年5月6日6時、気象庁が箱根山に噴火警戒レベル2を宣言した。

箱根町観光課地図。
・ロープウェイ運休区間
・道路通行止め区間
・ハイキングコース立入規制区間
が表現していない。さらに、「立ち入り規制エリア」を半径150メートルで実際よりかなり小さく表示してある。

一番わかりやすい地図(読売新聞)
【“箱根山2015年5月噴火危機の地図”の続きを読む】