こんな使い方もできます。
箱根山から6万6000年前に噴出した東京軽石と横浜火砕流。東京軽石は、東京23区の地下5メートルに厚さ10センチで分布する。これに引き続いて噴出した火砕流は横浜市まで流れ広がったが、多摩川を渡って東京都に達することはなかった。
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大きな地図で見る7.5-13万年前のテフラ13-30万年前のテフラ30-200万年前のテフラこれら5つのテフラマップをマイマップに登録すれば、一枚の地図に重ねて表示することができます。
テフラマップを加筆修正しました。等厚線は50センチだけでなく5センチでも表現することにしました。軽石は50センチ(太線)、火山灰は5センチ(細線)が原則です。

テフラマップ全体と中央日本拡大。
グーグルマップにマイマップというサービスがあって、自分がつくった地図をそのまま公開することができます。多角形を簡単に描くことができることに気づいたので、試しに日本のテフラマップをつくってみました。どうぞごらんください。最初は大雑把に描いておいて、あとで気の済むまで修正できます。

降下テフラの等厚線を50センチで示しました。火砕流堆積物の分布も示しています。年代で5つのマップに分割して、色で区別しました。新しいテフラを赤で、古いテフラを青で表示しました。
赤 0-2万年前橙 2-7.5万年前黄 7.5-13万年前緑 13-30万年前青 30-200万年前表示範囲をドラッグ移動できますし、拡大縮小も自在にできます。グーグルにアカウントを設けてマイマップに保存すれば、5つのマップを重ねて表示することもできます。上の図はそうやって表示させたものです。
土砂災害警戒情報は、気象庁と都道府県が共同で出す防災情報である。
気象庁サイトに次の説明がある。
土砂災害警戒情報は、大雨により土砂災害の危険度が高まった市町村を特定し、都道府県砂防部局と気象台が共同して発表する情報です。市町村長が避難勧告等の災害応急対応を適時適切に行えるよう、また、住民の自主避難の判断等に利用できることを目的としています。
「市町村長が避難勧告等の災害応急対応を適時適切に行えるよう」に情報を出すと、その目的が明確に書いてある。住民に防災のためのアクションを命じるのは市町村長の専権事項であるとする災害対策基本法に従っている。噴火警報は、地元市町村の意志にかまわず気象庁が住民がとるべき防災アクションを勝手に決めてしまうが、同じ気象庁が出す防災情報でも、土砂災害警戒情報はそのような無茶をしない。まったく適法である。
ハワイ火山観測所の5月10日報告によると、
Last 24 hours at Kilauea summit: Molten lava probably exists at shallow depth within the new vent, but cannot yet be seen from the surface. Yesterday's overflight provided the best views so far of the incandescent vent throat dipping beneath at least 20 m (60 ft) of overhanging, crater filling flows (see images).
(和訳)溶融溶岩が新火口の浅いところにおそらく存在する。しかし、地表からはまだ見ることができない。きのう実施した上空からの観察でこれまでで一番よい視野が得られた。高温状態のために赤く輝く火道壁が少なくとも20メートル下まで見えた。
![pub_si[1]](https://blog-imgs-27-origin.fc2.com/k/i/p/kipuka/20080508072138s.png)
緊急地震速報は間に合わなかった。速報は、地震波の主要動(S波)が新潟市を通過する頃にやっと出た。
![reachtime[1]](https://blog-imgs-27-origin.fc2.com/k/i/p/kipuka/20080508072148s.png)
しかし検知システムは、海底で発生した地震波
の主要動が人が住む陸地に到達する前に情報を吐き出していた。その第一報は地震波(P波)検知から9.3秒後に出力されたという。それは東京に地震波の主要動が到達するより20秒も前だった。この情報が一般向けに緊急地震速報として伝達されなかったのは、陸域での震度が4を超えないだろうとシステムが判定したからだったという。
その後も次々と集まってくる多点のデータを取り込んで再計算を繰り替えしたシステムは、ついに地震波検知から58.3秒後、震度5弱になる判定を下し(あるいは震度5弱を観測した情報がシステムに組み込まれて)一般向けの緊急地震速報となった、らしい。
今朝の地震は、緊急地震速報の効果を社会に知らしめるためにまさしく適当な場所で発生した。しかし地震がやや小粒だったためと検知システム能力が不十分だったために、残念ながら速報することができなかった。気象庁は不運だった。
図は、
気象庁ページから転載した。
地震の概要ページも参照した。
噴火した火山の名前はChaiten(チャイテン)。南緯42.8度。直径3.5キロの円形凹地をなすカルデラ火山。カルデラ縁の最高点は1122メートル。9400年前に噴火したことがある。5月2日朝(現地時間)、突然噴火した。噴煙は16キロまで上昇した。この噴煙は(世界時)7時から13時まで6時間維持された。火山から10キロ離れた海岸にある町Chaitenの人口は3000人。カルデラからの排水路に立地しているので、火砕流災害はもちろん泥流災害も心配だ。
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カラパナ溶岩展望台を開設した3月8日は1万人が押し寄せたという。いまでも毎日2000から3000人がやってくる。

1990年頃の溶岩に埋め残された道路キプカの路肩を駐車場として利用しています。

冷たい飲み物、スナック、懐中電灯、そしてポンチョを売る子ども。

「ここから先は自己責任」と書いた看板とたくさんの仮設トイレ。

万一に備えて救急車が待機しています。

溶岩展望台までは、1990年頃の溶岩の上につけられたマークと杭に沿って歩きます。