早川由紀夫の火山ブログ

Yukio Hayakawa's Volcano Blog

お蔭とお伝馬

「何のお蔭もない山だ。」「お伝馬ばかりあたって、」

これは、鎌原のリーダーにあたる人の浅間山評だ。25年前の座談会で語られた。『緑よみがえった鎌原』という本のなかに収録されている。浅間山は、温泉が出るなどの恵みがまったくないばかりか、山頂火口の変死体を下にさげろなどといった面倒な仕事を押し付けられるやっかいな山だ、ということらしい。

200年前の噴火で壊滅的打撃を受けた鎌原地区にこのような見方が代々伝わることはありうることだろうとは思う。しかし、浅間山へのこのような敵対意識は、もういいかげんやめにしたらどうだろうか。鎌原のいまの若者たちが浅間山のことをどう思っているか知りたいものだ。

久しぶりの火映写真 浅間山

浅間山麓にお住まいのうちぼりさんから今朝の火映写真がとどきました。2004年の火映と比べるとまだ弱いですが、満天の星を背にしたこの赤色はあのときの記憶をまざまざと思い起こさせます。きょうから秋の空気に入れ替わりました。前橋でも、きのうまでの南風が北風になりました。私も機材を持って撮影に行きましょうかしらん。

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浅間山の火映。2008年9月8日00時18分。うちぼりさん撮影。

ハレマウマウ展望台火口内に高温溶岩が見えた

ハレマウマウ展望台のすぐ下に火口があいたのは3月19日だった。9月5日、この火口のなかに高温溶岩が初めて見えた。ヘリコプターから撮影された動画を見ると、溶岩はぐつぐつと煮えたぎっている。

高温溶岩の表面は、地表(ハレマウマウの床)の下100メートルほどの位置にあるという。この火口では9月2日20時13分に強い爆発があった。そのあと夜間に見える火映がたいへん強くなったのがライブカメラで確認できた。ただし、3月19日以来6回の爆発で開口部が拡大して地下がよく見えるようになった効果もあるから、高温溶岩が見えたことだけでキラウエア火山の勢いが増していると判断するのは早計である。展望台火口の直径はいま65メートルだ。

今後は、高温溶岩の表面の位置が浅くなってこないかどうかを関心を持ってみつめよう。展望台火口から高温溶岩があふれ出して、直径1キロのハレマウマウをすっかり満たして溶岩湖が出現するかもしれない。

この新しい段階を迎えても、ジャッガー博物館までの観光客立入りは継続されているようだ。見物する観光客がライブカメラに写る。

ハワイ火山観測所の報道発表 (9月5日)

私の博士論文がウェブで公開されていた

私は、1985年3月に東京大学から理学博士を取得しました。翌年3月に、提出した博士論文のほとんどを東京大学地震研究所彙報 第60冊第4号 pp. 507-592 に印刷しました。タイトルは、"Pyroclastic Geology of Towada Volcano"です。これが、東京大学学術機関リポジトリ(UT Repository)で公開されていることに、きょう気づきました。

書誌情報とアブストラクト
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