(画像をクリックするとアニメーションをダウンロードできます)
誰も知らなかった本当の
SPEEDI。10年前の三宅島噴火にかかわったひとの記憶の中だけにあった。文部科学省 原子力安全課
原子力防災ネットワークのページから @ckwb3511さんがみつけだして教えくれました。2001年4月、三宅島から放出される二酸化硫黄の広がり予測をアニメーションにしたものです。紙に印刷した図面なんかじゃありません。10年前でこの表現力でした。いまは、さらに洗練されているでしょう。早く見たいものです。
このアニメーションの記憶を10年間保持していた火山関係者は、AERA、3月21日頃発売号の表紙に赤く大書された「放射能がくる」が大げさでないことを知っていた。そして、そのAERAが店頭に並んだまさにそのとき、東京に放射能が来た。(福島県中通りには、すでに3月15日に来ていた)
群馬県長野原町応桑における3月15-16日放射線量の急増、長井隆行さん。
3月15日15時から増加が始まり24時ころにピークに達しました。その後10日間ほどでバックグラウンドに戻りました。
1922、新燃岳ブルカノ式爆発。赤い火山弾。レーダーエコー青。
2000、VAAC FL120

久しぶりのドカ灰 @hiro101970

高崎町、新燃から直線で18キロくらいです @isamu__

(左)
フクシマ赤 2 uSv/h (960 kBq/m2)、80万人
オレンジ 0.5 uSv/h (240 kBq/m2)、200万人
全部セシウム137だとして 1 uSv/h = 480 kBq/m2 で換算した。
(フクシマは134と137がベクレル数でほぼ等量。134のガンマ線エネルギーは137の2.5倍だそうだ。チェルノブイリの地図は137のみのベクレルで書いてあるから、これをシーベルトに換算してフクシマと比較するのがよい。下の4月27日コメントで換算してあった。6月29日)
画像処理の関係で、猪苗代湖の水面が赤く表示されていますが、ほんとうはオレンジです。
(右)
チェルノブイリ (セシウム137の分布図。セシウム134はほとんどないらしい)
濃い赤 1480-3700 kBq/m2(3.08-7.70 uSv/h)、Confiscated/Closed Zone(居住禁止区域)
薄い赤 555-1480 kBq/m2(1.11-3.08 uSv/h)、Permanent Control Zone(移住必要区域)、19万人
オレンジ 185-555 kBq/m2(0.38-1.11 uSv/h)、Periodic Control Zone(移住権利区域)、58万人
黄緑 37-185 kBq/m2(0.077-0.38 uSv/h)、Unnamed Zone、438万人

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【“フクシマとチェルノブイリの比較”の続きを読む】

放射線リスク評価をするにあたって信頼できる確固たるデータはまだないというのが良心的なのだが、いまはそうも言ってられない。喫緊の課題がある。1シーベルトで100人に5人ががんになるとみるのが専門家にもっとも支持されている放射能リスク評価のようだ。年20ミリシーベルトなら1000人にひとり。10年浴び続けると100人にひとり。30年で30人にひとりだ。いまもっとも確からしいリスク評価はどうやらこういうことらしい。(5月9日9時追記)
IAEAのチェルノブイリ報告書から放射能の分布を示す図を転載します。

放射能の分布は、1986年4月26日から5月4日までの9日間の風向きで説明できる。


放射能は2000キロを超えてヨーロッパ全土に広がった。

チェルノブイリ近傍でも放射能は複雑な分布をする。

1995年の時点で、555 kBq/m2内に19万人、185 kBq/m2内に77万人、37 kBq/m2内に515万人が住んでいた。
フクシマと比較するためには、ベクレルをシーベルトに換算しないとならない。1 uSv/h = 760 kBq/m2 だと聞いたが、ほんとに正しいかどうかよくわからない(どなたか教えてください)。この式を仮定した場合の考察は
別エントリですでに行った。
この式を仮定すると、上から三つ目の近傍図のもっとも赤いところ(1480 kBq/m2)が 1.9 uSv/h になる。下のフクシマの地図で黄色線で囲んだ範囲に相当する。
1 uSv/h = 760 kBq/m2は、ヨウ素についての式だということです。セシウムだと1 uSv/h = 480 kBq/m2 になるそうです。長期的には(半減期が30年と長い)セシウムが効くでしょう。でも、いまの計算は桁見積もりに近いから、760が480になっても結論に大差ありません。(この項、10日0831加筆)
【“チェルノブイリ”の続きを読む】
より大きな地図で 福島第一原発から福島県内に漏れた放射能 を表示データは
福島県による4月5-7日調査。1m高さ。
各市町村立小学校のうち大きな数字を採用した。
赤点 16-32 uSv/h
赤 8-16
橙 4-8
黄 2-4
緑 1-2
水 0.5-1
青 0.25-0.5
紫 0.00-0.25
3月15日の風で放射性物質が移動したモデル(4月11日0947加筆)
その日の風データは、国立情報学研究所の
北本朝展さんのところにある。
地上10 m に吹いていた 3 m/s (すなわち 10 km/h) の風で放射性物質が運ばれたと考える。北本さんのページの風向きをにらんで次のタイミングを採用すれば、図示した福島県内の放射線量分布をおおかた説明できる。
2011年3月15日
11時 福島第一原発から放射性物質の大量放出イベント(推定、未確認)
14時 飯館村
17時 福島市
20時 会津若松市
24時 郡山市
知られている事実はこれ。15日朝は、2号機、3号機、4号機で相次いで異音や煙や火災の発生があった。1022、3号機の周辺で400mSv/h。1059、オフサイトセンターに退避命令、福島県庁に退避。1100、半径20-30キロに屋内退避指示(菅首相)。
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吾妻山(福島県) 2011年4月5日02時ころ



気象庁カメラ
0230と0236の画像に、噴気孔から赤いジェットが出ているのがたしかに写っている。高温の噴気が出たものとみられる。多量の固形物質が噴出した形跡は見られないから、これは噴火とは言わない。
4月3日0841 VAAC FL200 at 0852JST、レーダーエコー 0850青、0855水色、0900白、0905白

気象庁カメラ

小林市堤、09時、@yuhokaya