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早川由紀夫の火山ブログ

Yukio Hayakawa's Volcano Blog

日本の火山リスク

リスクは被害と発生頻度の積であらわす。過去に起こった顕著な火山災害について、いま起こったときの死者数を被害とし、年代の逆数を発生頻度とみてその災害のリスクを計算した。その結果を都道府県ごとに集計するとこのようになる。

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2014年の交通事故死者は、日本全体で4113人だった。日本火山全体のリスクは1655(人/年)だから、交通事故リスクの40%である。ただし都道府県単位で比較すると、青森県・秋田県・群馬県・静岡県・長崎県・熊本県・宮崎県・鹿児島県で火山リスクが交通事故リスクを上回る。高リスク火山から遠いところの府県には火山リスクゼロが多い。火山リスクは、日本列島にあまねくあるのではなく局在している。

日本火山のリスク評価 2014年1月27日

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桜島2015年8月15日レベル4

0700 地震増加
0900 地殻変動加速
0925 解説情報(臨時)
1015 噴火警報 レベル4
1030 地殻変動さらに加速
1047 M2.2地震
1132 M1.7地震
1150 鹿児島市長が避難準備情報
1200 地殻変動緩和
1205 火山課長が記者会見
1315 解説情報
1439 M1.8地震
1446 M2.2地震
1600 解説情報
1650 鹿児島市長が避難勧告

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箱根山2015年ドローン空撮の履歴

▼5月
06日 レベル2
27日 早川、下湯、早雲山
▼6月
20日 神奈川県協力企業2社、大涌谷展望台から、共同通信
29日 噴火
30日 レベル3
▼7月
02日 国土交通省関東地方整備局、大涌谷、共同通信
11日 早川2回目、姥子から大涌谷へ、毎日新聞東京新聞
15日 パオーン、大涌谷展望台から、湯だまり
23日 悪天候のため神奈川県協力企業2社2回目延期
28日 パオーン2回目、大涌谷展望台から
29日 神奈川県協力企業2社2回目、大涌谷展望台から
▼8月
05日 早川3回目、姥子から大涌谷へ
07日 小山、カルデラ内北部、森林被害

御嶽山頂6月10日調査報告(産総研ほか)

第 132 回火山噴火予知連絡会(2015.6.15)提出資料 産業技術総合研究所,山梨県富士山科学研究所,信州大学,帝京平成大学,2015 年6 月10 日の御嶽山山頂調査の速報

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冠ヶ岳は溶岩ドーム

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冠ヶ岳とそれを取り巻く火口。冠ヶ岳は3800年前の噴火地表にせり上がった溶岩ドーム。その過程で、仙石原一帯を熱雲で焼き尽くした。

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冠ヶ岳をつくった3800年前の噴火で熱雲が焼き尽くした範囲。熱雲は、溶岩ドームの上昇に伴って発生する火砕流の一種。マグマが発泡してできた軽石を含まず、少々の凹凸に関係なく地表を薄く覆うのが特徴である。雲仙岳で1991年6月3日に発生した熱雲は43人の命を奪った。西インド諸島のモンプレー山で1902年5月8日発生した熱雲はサンピエール市の全人口2万8000人を殺した。火山で発生するもっとも恐ろしい噴火様式のひとつである。
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大涌谷ドローン空撮2

2015年8月5日

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大涌谷と観光施設

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大量の水蒸気を吐き出す手前の大きな穴が、6月29日に火山灰を噴出した火口。火口の中には湯だまりがあって沸騰している。火口の周りは噴出物が積もって高くなっている。
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