アンケートに答えます。
(1)昨年の御嶽山噴火災害は、そもそも避けられなかった。秋の好天の土曜日の正午前。最悪のタイミングだった。もし夜間に噴火したなら死者はひとりも出なかっただろう。
(2)適切ではありません。いまの噴火警戒レベルシステムは、災害対策基本法60条・63条に抵触しています。立入禁止や避難は、地元市町村長の専権事項です。
(3)火山住民の命を守るだけを掲げて、彼らの生活を蹂躙しています。気象庁は、彼らの生活を保障する必要があります。
(4)噴火警戒レベルの上げ下げに外部の火山研究者が関わっていません。噴火予知連でさえ、レベルの検討をしないと聞いています。レベルは気象庁内部だけで決めていると承知しています。
(5)早期警戒態勢が何を意味するかわかりませんが、いま決定的に足りないのは、噴火を見てすみやかに解釈する能力とシステムです。火砕流と見ても火砕流と判断できない、噴火だが噴火とは言わないと公言する、などの学力から見識に渡る大幅な知的改善が必要です。いま目の前で起こっている事象を的確に判断してすみやかに広報することが必要。火山噴火は、数分で終わる地震と違って、何日も、ときには何年もかけて推移していくのだから。火山監視はたいがいにしておいてよい。確定的は予知はできないのですから。
早川由紀夫(2015)インターネットを利用した御嶽山2014年噴火の迅速把握と情報伝達。月刊地理、60(5)、14-23。
http://www.hayakawayukio.jp/publication/paper/60-5-hayakawa.pdf
(6)回答しません。
(7)変わっていません。噴火が報告される火山は増えていますが、それは4年前の大地震以降、火山に注目が集まっている効果が大きい。マグマ噴出量で測ると、増えていません。前と同じです。
http://kipuka.blog70.fc2.com/blog-entry-700.html
(8)確定的予知はできません。
(9)原理的に不可能だと思います。
(10)噴火警戒レベルをやめるべきです。避難などのリスク管理に踏み込んでいなかった以前の火山活動度レベルに戻すべきです。
(11)火山のこと、もっと勉強してくださいね。これから秋の紅葉が美しい季節です。火山にでかけてその美しさを自分の目で見て、きれいな高原の空気を吸って火山を好きになれば、火山のことをいいかげんに書いてはいけないと自戒してもらえるでしょう。