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早川由紀夫の火山ブログ

Yukio Hayakawa's Volcano Blog

チェルノブイリ1986とフクシマ2011 遠方2000km比較

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10 kBq/m2 に汚染された土地をオレンジで着色した。同心円の半径は 1000 km と 2000 km。チェルノブイリでは 2500 km まで汚染されているが、フクシマでは 300 km までに留まる。(グーグルマップで見る)

1 uSv/h = 480 kBq/m2 を仮定すると、10 kBq/m2 は 0.02 uSv/h に当たる。チェルノブイリで表現された汚染はCs137によるものである。私が作成したフクシマの汚染マップは Cs134 + Cs137 を 2011年9月基準で表現してある。そこでの Cs137 寄与率は29%だから、0.07 uSv/h だ。バックグラウンド 0.04 uSv/h を足すと、0.11 uSv/h になる。マップのもっとも外側に図示した 0.125 uSv/h 線とほぼ等しい。

10 kBq/m2が囲む面積:
 チェルノブイリ 1,500,000 km2
 フクシマ      46,000 km2
33倍も違う300 km 圏内での比較は12倍しか違わないのだが。

その理由として、次が考えられる。
 1)チェルノブイリとフクシマでは放射能霧の移動様式が異なる。高さが違った。
 2)フクシマの遠方に、まだ知られていない汚染がある。

チェルノブイリから 1000~2000 km 地域の汚染は土壌検査によって確認されたのだろう。いっぽうフクシマの1000 km 地域の汚染把握は文科省の航空機測量に基づいている。はたしてそのような遠方で土壌検査がなされただろうか。

放射能霧は、黒鉛火災になったチェルノブイリでは上空 1000 m のレベルの風に乗って移動した。フクシマではそれよりずっと低い 100 m の風で移動した。こう考えれば、いま知られているすべての観察事実がうまく説明できる。

2017年2月のハワイ島

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ハレマウマウ、3月1日

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カモクナ、3月2日

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