早川由紀夫の火山ブログ

Yukio Hayakawa's Volcano Blog

本白根山の災害リスク評価

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噴火履歴と地形によるハザードマップ

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草津本白根山2018年1月噴火

本白根山火口列北端の三日月火口から23日1002噴火開始、6分間。噴火割れ目200メートル、火山灰3万トン、火山弾500メートル、火砕流モドキ1800メートル。1人死亡、11人ケガ。

0959 微動開始
1002 噴火開始
1013 ゴンドラから110番通報。
   (噴火速報なし)
1105 噴火警報レベル2
1150 噴火警報レベル3


新しい噴火口はここに開いた(赤)。鏡池ではない。2015年11月4日撮影のドローン写真に記入。

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朝日新聞ヘリ川村写真を判読して、火口列を垂直写真上に記入した。

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2018年1月23日噴火地図。4800年前の三日月火口に長さ200メートルの噴火割れ目が開いた。紫着色は火砕流モドキ。火口から出た噴煙が熱上昇することなくそのまま風にあおられて振子沢から青葉山に駆け上がったのち、入道沢にはいって1.8キロまで達した。小さな太いオレンジ線は火山弾の到達範囲。500メートルまで。黄色線は降り積もった火山灰。等値線は100、10、1 g/m2。

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23日噴火の積灰分布。等値線は100、10、1 g/m2。防災科学研究所の26日地図を利用した。降下火山灰の量は2000トン。近傍の火砕流モドキと火山弾を加えると、全噴出量3万トン。

▼ツイートまとめ
草津白根山2018年1月23日噴火の迅速解釈
本白根山で雪なだれがあったか?

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2018年に追加被ばく1ミリを受ける地域



2018年の1年間に追加被ばく1ミリシーベルトを受ける地域。芝生の上で測った私の地図で2マイクロ毎時の領域に相当する。いまは半減期によって減衰して、3分の1の0.7マイクロ毎時になってる。もし都市部で、除染した環境で生活するなら、年間追加被ばくはこの赤領域の中でも1ミリに達しない。

空間線量率という言葉には、科学的取り扱いには耐えないあいまいがある。わざとあいまいにしている政治的意図つまりはリスク管理の領域の言葉だと私は認識している。もし科学によるリスク評価を行いたいなら、どんな条件下で測った線量率かを明記する必要がある。私は芝生の上1メートルを基準にしてる。

わたしの芝生の上1メートルの値は、文科省が発表した航空機モニタリングの値とほぼ等しいことを確かめてある。モニタリングポストの値とは大きく乖離する。モニタリングポストの値はおおむね半分に報告される。施設設置のために除染してしまう効果が大きい。モニタリングポストやリアルタイム線量計は、7年前の汚染を測っているのではなくて、これから起こるだろう新しい汚染を迅速にキャッチする目的で設置されているのだと理解している。

飯舘村役場付近の2018年追加被ばく見込みは3ミリシーベルト。ここまでが(科学による)リスク評価だ。3ミリでも帰るか、3ミリだから帰らないか。それはリスク管理の領域だ。科学だけでは判断できない。

ガラスバッジが示す実効線量は芝生実測値の5分の1(2013年9月10日)
追加被ばくマップ(2014年10月6日)

甲状腺検査2巡目にあらわれた地域差の原因

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福島県の甲状腺検査2巡目の13市データを分析した。地域差はある。ただし、それは放射能汚染と相関してない。ここにあらわれた地域差は、放射線被ばくの多寡によって生じたのではなく、細胞診実施率、年齢構成、1巡目からの経過時間など複数の要因で生じたとみられる。

2巡目は、2014-2015年度の2年にわたって一次検査を実施した。その間に、福島県と福島県立医大は細胞診の実施を徐々に減らす方針をとった。原発事故から時間がたったため、受診者が進学や就職のために移動した効果もあろう。また、1巡目は2011-2013年度の2年半に渡って一次検査を実施したため、地域によって1巡目からの経過時間が異なる。このような複数の要因で2巡目の結果に地域差が生じたとみられる。

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福島県内13市の2巡目がん率(対10万人)を地図に赤字で示した。黒字は1巡目のがん率(こちらは年齢補正してある)。1巡目と2巡目に相関はない。放射能汚染との相関も認められない。

1巡目の検討結果

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