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早川由紀夫の火山ブログ

Yukio Hayakawa's Volcano Blog

御嶽山頂の地形と2014年堆積物


空から見た御嶽山頂。狭い。小屋の向こう側に行って地獄谷を望むことが、ロープに阻まれてできない。まるで、見せたくないものを隠しているかのようだ。登山者は、4年前に63人も殺した噴火口の縁に自分が立っている事実を知らない。そのときも、いまも、噴火警戒レベルは1だ。

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南東から見た御嶽山頂。石段の下にコンクリート製のシェルターが3基置かれている。山頂の建物の屋根は補強されているが、それ以外の建物には4年前の噴火の傷跡がまだ残る。

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山頂へ登る石造りの立派な階段の脇に、4年前の粘土の厚い断面が露出している。火山れきを含む。成層してないので悠長に降り積もったのではなく、横殴りの火砕流の堆積物だといってよい。火山れきに当たった階段の一箇所が欠けていて、手すりはボコボコ。

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御嶽山2014年9月27日噴火による外傷症例

白子隆志(2016)御嶽山噴火による噴石外傷の経験。日本救急医学会雑誌、27(12)、770-775

要旨 2014年9月27日午前11時52分に御嶽山が噴火し,山頂付近にいた多くの登山者が被災した。岐阜県側の山頂山小屋に負傷者を含む26名の登山者が避難したため,翌朝DMATと山岳救助隊が傷病者救出活動を実施した。被災者のうち,重症者1名,中等症者2名をヘリ搬送し当院に収容した。症例1:39歳女性。左鎖骨・肋骨・肩甲骨開放骨折を受傷しており,全身麻酔下にデブリドマンを施行した。症例2:52歳男性。左上腕骨開放骨折を受傷しており,洗浄・固定術を施行した。症例3:46歳男性。左体幹部に広範な打撲による皮下血腫,腫脹と高CK血症を認めた。3例とも高速飛来物に起因する鈍的外傷および穿通損傷であり,損傷形態は二次あるいは四次爆傷と考えられた。比較的まれな火山噴火による噴石外傷を経験したので報告する。



この噴火による死者63人ほとんどの死因が、大きな噴石に当たったのではなく小さな噴石(火山れき)に当たったことによると、これら症例も強く示唆する。

以下は外傷写真。閲覧注意。 【“御嶽山2014年9月27日噴火による外傷症例”の続きを読む】

噴火から8ヵ月後の火山灰

湯釜の噴火警戒レベルが1になって志賀草津道路が開通したので、8ヵ月前の本白根山噴火で降り積もった火山灰を見に行った。

白色粘土質だった。草津白根山ではごくふつうだ。噴火地点が本白根山と特異だったが、噴火様式はとくに変わったものではなかった。過去1万年間に何度も繰り返したタイプの噴火だった。


青葉山駐車場脇の1月23日火山灰。駐車場アスファルトから人為によって集められたと思われる。

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富士見台の地表。自然のままだと厚さ5ミリほど。自然のままだと言っても厚い積雪の上に降り積もった火山灰だから、地表に定着する前に動いている。厳密な意味で降り積もったまま、ではない。

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新しくできた噴火口から960メートル地点にある富士見台駐車場につくられたコンクリート・シェルター。

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