早川由紀夫の火山ブログ

Yukio Hayakawa's Volcano Blog

「火山情報等に対応した火山防災対策検討会」

気象庁の火山行政に批判的な意見を表明している学識経験者をひとりもいれずに「火山情報等に対応した火山防災対策検討会」を内閣府と気象庁が招集したのは、知っていた。内閣府のページで公開されている議事要旨を遡って読むと、絵に描いたような審議会行政が延々と行われたことがよくわかる。法律にも、リスクコミュニケーションにも、そして火山学にも疎い行政官が立案した文書をそのまま通してしまっている。なかには、行政をほめちぎっている意見さえみられる。

この検討会を度重ねたことによって自分の能力と評判を錯覚してしまった気象庁は、昨年11月14日、気象業務法を改正して噴火警報を新設するところまで一気に突き進んでしまった。ご存知のように、昨年後半は突然の総理大臣交代劇や年金問題発覚などで、国会審議は実質的になかったに等しかった。混乱に乗じて法案を通したといってもよい。

いま、ようやく、気象庁暴走への批判の声が聞こえ始めた。しかし気象庁と内閣府は、その声を誤解によるものだととらえていて、みずからの行政に誤りはないと考えているようだ。先はまだ長い。

「火山情報等に対応した火山防災対策検討会」(第8回)
平成20 年1 月31 日(木)18:00~20:30
(主な意見)
この指針については、火山専門家から誤解を受けることがないように、内容の説明を行うことが必要である
○ 関係市町村に対しては、説明会を開催することにより、丁寧に説明する必要がある。

「火山情報等に対応した火山防災対策検討会」(第6回)
平成19 年10 月12 日(金)15:00~17:30
(主な意見)
○ 噴火警戒レベルのレベル3のキーワードを「入山規制」、レベル2のキーワードを「火口周辺規制」と変更することについて了承。
火山現象を予報・警報の対象とすべく気象業務法を改正することは画期的なことである

「火山情報等に対応した火山防災対策検討会」(第4回)
平成19年6月7日(木)14:00~16:00
(主な意見)
○ 新しいレベルの名称は、「噴火警戒レベル」とするのが適切。
火山情報はわかりやすい情報になった。今までの情報とは違うということを周知することが重要。
○ 火山防災体制を構築するためには、市町村だけでなく国や県の役割を明確に示す必要がある。

「火山情報等に対応した火山防災対策検討会」(第3回)
平成19年3月22日
テキスト13ページからなる噴火時等の避難体制に係る火山防災対策のあり方(仮称)骨子
(主な改善点)
○防災対応をいっそうとりやすくなるよう、主として噴火規模によって区分した現行の火山活動度レベルから、避難行動等の防災対応を踏まえて区分した新しいレベルに変更
○各レベルにキーワード(「避難」、「避難準備」、「注意」等)を設定し、具体的な防災行動に結びつくようわかりやすく表現

「火山情報等に対応した火山防災対策検討会」(第2回)
平成19年1月10日(水)13:30~15:30
(主な意見)
○ 火山活動の状況に対応し、必要な防災対応をイメージできるよう、火山活動度レベルの表現や区分を変更することについては了承。
○ 火山活動の危険性とそれに対応する行動について、よりわかりやすくする表現の検討が必要。例えば「避難段階」「準備段階」「注意段階」などの表現を用いることについてはどうか。

「火山情報等に対応した火山防災対策検討会」(第1回)
平成18年11月2日(木)13:30~15:30
(主な意見)
国として、全国の火山を視野に入れた火山防災対策のためのガイドラインの作成を検討することは極めて意義深いことである
○ 現在の火山情報は、火山現象に中心が置かれたものであり、住民の側から見て切迫感がイメージできない。火山情報の表現については、避難行動に結びつく分かりやすい表現とすべきである
○ また、その名称についても、取るべき行動が理解できるものとするのが適切である。



火山情報等に対応した火山防災対策検討会委員名簿

学識委員(◎:座長 ○:座長代理)
青野 文江 (財)市民防災研究所主任研究員
新谷 融 北海道大学名誉教授
荒牧 重雄 東京大学名誉教授
池辺 伸一郎 (財)阿蘇火山博物館館長
池谷 浩 (社)砂防学会副会長
石川 芳治 東京農工大学大学院教授
石原 和弘 京都大学防災研究所長
岩田 孝仁 静岡県総務部防災局防災情報室室長
香取 幸一 玉川大学経営学部准教授
◎田中 淳 東洋大学社会学部教授
田鍋 敏也 北海道壮瞥町総務課長
○藤井 敏嗣 東京大学地震研究所教授
山 登 日本放送協会解説主幹
(五十音順)

行政委員(関係省庁)
塚原 浩一 内閣官房(安全保障・危機管理担当)参事官
上杉 耕二 内閣府(災害応急対策担当)参事官
池内 幸司 内閣府(地震・火山対策担当)参事官
金谷 裕弘 総務省消防庁国民保護・防災部防災課長
増子 宏 文部科学省研究開発局地震・防災研究課長
矢部 三雄 農林水産省林野庁森林整備部治山課長
重田 雅史 国土交通省総合政策局観光地域振興課長
松本 直也 国土交通省河川局防災課長
中野 泰雄 国土交通省河川局砂防部砂防計画課長
横田 崇 気象庁地震火山部火山課長
神田 修二 環境省自然環境局国立公園課長
深山 延暁 防衛省運用企画局事態対処課長

事務局
内閣府(防災担当),総務省消防庁,国土交通省砂防部,気象庁

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