早川由紀夫の火山ブログ

Yukio Hayakawa's Volcano Blog

インドネシア・ムラピ火山の14日熱雲で死んだ二人

インドネシア、ジャワ島のムラピ火山(Merapi, 日本語ではメラピと書くこともあるが、現地の発音に忠実に表記するとムラピ)で14日昼に発生したプレー式熱雲は、山頂から7キロまで到達した。これによって男性二人が死亡した。じゃかるた新聞が日本語でこの事故を詳しく伝えている。

二人は、熱雲から逃げられないと判断してシェルターに避難した。しかし熱雲が残した高温の堆積物にシェルターが厚く覆われたため、熱死したという。16日朝、死亡が確認された。

報道によると、シェルターに入る直前、さらには入ってからも(?)携帯電話による連絡が彼らからあったという。シェルターに入らずに、そのまま逃げていれば助かっただろうという見方もある。

限られた情報にしか私は接していないが、いくつか思うことがある。

シェルターがなぜ埋まってしまったのか。溶岩ドームから発生するプレー式熱雲の場合、谷沿いは崩壊した溶岩ドームの破片が流れ下る。そういった場所にシェルターを建設すれば、高温の土石に厚く埋め立てられてしまうことは容易に予測できる。シェルターを設置した位置に問題はなかったか。崩壊土石に覆われない高台に設置しておけば、高温の熱風に短時間さらされることはあるが、そこに残される堆積物は厚さ数センチの砂だ。埋まることはない。しばらくの時間をおけば、シェルターから自力で脱出することが可能だ。

もうひとつ。翌日から救助隊が入ってシェルターを掘り出したという。熱雲が再び発生する危険はなかったのか。雲仙岳1991年でも、6月3日の翌日自衛隊が遺体回収に北上木場に入ったが、それは決死の覚悟だったと聞く。ムラピの場合、報道写真をみるかぎり、熱雲が再び発生する危険を軽く見ているようで、気になる。国民性の違いがなせるわざなのだろうか。

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