早川由紀夫の火山ブログ

Yukio Hayakawa's Volcano Blog

科学の定義、活火山の定義

科学哲学者は、疑似科学なる概念を認めた上で疑似科学と科学の線引き問題に熱中した。いっぽう火山学者は、活火山と休火山がうまく線引きできないからと簡単にあきらめて、休火山という概念を葬った。それが行き過ぎて、死火山なる概念も専門家の間では捨てられたと了解している人までいる。おかしなことだ。

休火山も死火山も有用な概念だ。捨てるには惜しい。そもそも文化遺産である日本語を専門家の都合で勝手に葬り去ってよいものだろうか。私は、休火山と死火山の復活運動を3年前にこのブログでしたことがある。

星の王子さまは死火山も煤をはらう
休火山と死火山を葬ったのは1960年代の教科書検定

線引き問題が存在する点で、両者は似ている。私の立場はこうだ。概念が有用だと思うなら、よしんば線引きがあいまいにしかできなくても、概念をやわらかく定義して使うのがよい。

ただしニセ科学の文脈では、否定的批判の対象としてニセ科学なるものが存在すると認めるのはよろしくない。科学とニセ科学は方法論できちんと定義できないからだ。あいまいな線引きで相手を指弾するのは恣意が過ぎる。

古くからやられているように反証可能性を満たすかどうかで科学とニセ科学を(方法論で)線引きすると、不都合が生じる。ニセ科学の典型として扱われているいくつか、たとえば血液型性格判断やホメオパシーが、ニセ科学ではなく科学に切り分けられてしまう。

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