早川由紀夫の火山ブログ

Yukio Hayakawa's Volcano Blog

楽観的シナリオと悲観的シナリオ

火口内にはいま溶岩湖がある。その深さは50m、直径500m。2000万トン。これが過去3晩赤く輝いて、まばゆいばかりの火映をつくり出した。

楽観的なシナリオを思いついた。溶岩湖が火口内を満たし、火口縁からこぼれだす。北西が一番低い。そこから溶岩がゆっくりと流れ出す。溶岩はみやま荘をへて、霧島小学校に向かう。

人工衛星「だいち」が1月30日に撮影した溶岩湖の外形は標高1300mの等高線に一致する。北西縁の高さは1355mだ。毎日のマグマ注入量を250万m3と仮定して、あふれ出す日時を計算した。3日後、つまり2月3日の朝だ。6日後、つまり2月5日だ。ただしこれはとても粗い計算である。だれか別の人が火口内の詳細地形図をよく読んで再計算してほしい。1日900万トン出ている。28日正午からはじまったとみる。1350mまでを5400万トンの溶岩で埋め立てるのに6日かかる。2月3日正午だ。最低点は1352mだし、少しは上に膨らむだろうから、あふれ出しは2月3日の夜になろうか。(1425)

悲観的なシナリオを出すタイミングは、いまだろう。火口の真上に高さ20キロか30キロの噴煙の柱が直立する。風下の広い範囲に大量の軽石が降る。それは数時間継続する。プリニー式というタイプの噴火だ。26日16時、27日02時と16時に、すでに3回小さなそれが起こった。

そのときの高さは7キロだった。もし20キロも30キロも高い噴煙の柱が立つと、柱の基部から火砕流が全方向の谷筋を流れ下る。防災マップに赤で表示してあるように8キロくらい流れる。

噴煙の柱が立ち上がってから逃げるのでは間に合わない。悪いことに、この柱がいつ立ち上がるかは予測できない。

楽観的シナリオになるか悲観的シナリオになるか、現時点では判断がつかない。



H-V.jpg
@salixintegra さんがカシミール3Dを使って測った面積に10mをかけて積算しました。(この表の数字は15%増しのようだ)

コメント

祈るしか……

楽観的シナリオに終わることを祈るばかりですね……。

本当は「できるかぎり火口から離れなさい」と言うべきだと私も思いますが
いつ終息するかもわからず、生活もあり……と、難しい問題ばかりです。

火砕流と熱風の予想分布図
などは、地元のニュースで流すべき最重要のデータかと考えます。

  • 2011/02/02(水) 17:23:56 |
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  • ジーパン #NkOZRVVI
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