
2011年3月のフクシマ事故で放出されたセシウムの総量を、放射能汚染地図(八訂版用グーグルマップ)を使って計測した。面積測定は@pluredroさんによる。

フクシマのセシウム137がシーベルト値に寄与する割合は29%だから、1 uSv/h = 480 kBq/m2を仮定して、セシウム137のベクレル総量を、等値線とその囲む面積の12.2倍すると得られるとみる火山学における経験式(Hayakawa, 1985)を用いて、それぞれのシーベルト等値線について計算した(0.29*480*12.2)。ただし地図が表現する2011年9月は、当初と比べてセシウムシーベルトが88%に減じているので、0.88で割って当初放出量を求めた。
その平均は6200兆ベクレルである。ただし16マイクロ線が囲む面積は精度が悪いので除いて平均した。セシウム134も、事故当初はセシウム137と同量あった。だから、2011年3月事故によって福島第一原発から放出されたセシウム合計は1京2000兆ベクレルである。
この数値は、日本列島に降り積もったセシウムだけでなく、列島上空を通過して最終的にはグローバルに拡散したセシウムも含んだ見積もりである。ただし西風に吹かれて原発から太平洋上に直接移動したセシウムは検知できていない。しかしそれは無視できる量だったと私は考えている。地図でつかまえた量の1割か2割程度であろう。(2013年1月13日2015)
▼日本列島に降り積もったセシウムは、放出総量の何%か
16から0.125マイクロまで8つの輪切りにしてセシウム137を積算すると3160TBqになる。これは、積を12.2倍して求めたセシウム137の放出総量6151Tbqの51%にあたる。0.125マイクロの外側の陸上に落ちた分も入れれば70%にあたるであろう。太平洋上に直接移動したセシウムが2割あったとすれば、日本列島に降り積もったセシウムは放出総量の58%になる。(2013年2月6日0924)

以下は、七訂版を使って面積計算したときの図面です。2012年8月。
・ツイートまとめ
・ヨウ素の見積もり(2011年3月29日)

@kyakkyauhuhuhuさんによる面積計算

@saaaktaaakさんによる面積計算

@gongon11638571さんによる面積計算