早川由紀夫の火山ブログ

Yukio Hayakawa's Volcano Blog

50年前の「科学」に掲載された松井健さんの意見:ロームは火山灰を意味しない

岩波科学12月号に、「50年前の紙面は」というコラムがあって、そこに松井健さん(土壌学者)のロームに関する意見があった。こういうことが書いてあった。最近ロームという言葉が日本で使われる。しかし、ロームはほんらい欧州で特殊な粒度組成をもつレスなどをいう言葉であって、火山灰の意味を持たない。日本のロームはほとんど火山灰であるから、これをロームと呼ぶのはふさわしくない。おおむねこう書いてあった。

ここには重大な事実誤認が二つある。1)日本のロームはまさしくその粒度組成を持つ、2)日本のロームは火山噴火で降り積もった火山灰ではない。火山灰を多く含むレスそのものである。この松井さんのこの意見が学界を長く苦しめた。松井さんひとりが悪かったのではない。学界に属していた構成員全員が悪かった。そして、この誤認識はまだ脈々と息づいている。どうしたものか、この50年。

ロームは、火山灰を主とするレスである。風塵の堆積物である。火山噴火によって直接降下堆積した火山灰層ではない。そういった火山灰層や軽石層はロームの間に挟まっている。ロームは、火山が(顕著な)噴火をしなかったことを示す堆積物である。

東京の山手台地を厚く覆う赤土(ローム層)を、富士山が噴火して降り積もったと認識するのは大間違いである。富士山の能力を過大評価してる。多摩川や野川の土手から春先に巻き上がった風塵が、台地の上に毎年0.1ミリずつ積もって赤土ができた。1万年で1メートルだ。

コメント

全否定なのか部分否定なのか不明

「火山噴火によって直接降下堆積した火山灰層ではない」
これが早川さんの最もおっしゃりたい言葉であろうと読めますが、重要な言葉が不足していていかようにも解釈できてしまいます。

「ローム層の全部は火山噴火によって直接降下堆積した火山灰層ではない」
なのか、
「ローム層のある部分は火山噴火によって直接降下堆積した火山灰層ではない」
なのか、どちらでしょうか?

  • 2013/12/19(木) 22:57:54 |
  • URL |
  • 地形屋 #W4yECcMk
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これ読んでわからないという人は、わかりたくないのだと思います。

「ロームは、火山灰を主とするレスである。風塵の堆積物である。火山噴火によって直接降下堆積した火山灰層ではない。そういった火山灰層や軽石層はロームの間に挟まっている。ロームは、火山が(顕著な)噴火をしなかったことを示す堆積物である。」

  • 2013/12/20(金) 05:51:50 |
  • URL |
  • 早川由紀夫 #eWKQhjJU
  • [ 編集]

なるほどそれですと論理としては
「ローム層の全部は火山噴火によって直接降下堆積した火山灰層ではない」
でよろしいということですね。

これと論理的に否定となる叙述は
「ローム層の一部は火山噴火によって直接降下堆積した火山灰層である」
となります。火山・第四紀・土壌の専門家のほとんどはそうだと考えているようなので、確かに早川さんの説とは真っ向から対立することになりますね。

しかし「全部」について成り立つことを論証なり立証するのは分が悪すぎます。これをどのようなデータやロジックで明らかにしたのでしょうか。既に書かれている論文か的確な記事があればご教示いただけますか。

  • 2014/01/04(土) 17:23:42 |
  • URL |
  • 地形屋 #znV3k9no
  • [ 編集]

ロームとローム層を混同していませんか?

発掘系の論文を見てください。遺物はどこから出ていますか?

  • 2014/06/12(木) 13:23:21 |
  • URL |
  • 地形屋氏へ #-
  • [ 編集]

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