早川由紀夫の火山ブログ

Yukio Hayakawa's Volcano Blog

火山の4キロ円比較

火口中心から測って4キロはマジックナンバーである。爆発時に弾道起動を描いて火口から投出される大岩はせいぜい4キロまでしか到達しないことが、20世紀前半に浅間山で頻発したブルカノ式爆発で経験として蓄積された。弾道学によってそれ以上飛ばないことが保証されているわけではないが、火山防災のための目安として有効である。また、空から降る小石や火砕流のリスクを考慮するときも、4キロはよい目安になる。ここでは、各火山の4キロ円(赤色)を比較してみよう。外側に橙色で8キロ円を示した。

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浅間山と御嶽山は、4キロ円の中に人家はない。箱根山は4キロ円の中にたくさんの人家とホテルがある。口永良部島は4キロ円の中にだけ人家がある。

火山はめったに噴火しない。それでも小さな噴火はときどき起こるが、大きな噴火はまれにしか起こらない。小さな噴火をときどきしている火山の人々は火山との付き合い方に慣れている。そこでは壊滅的な災害が起こらない。静かな火山の懐深くに人々が近寄ったあと、大きな噴火が起こると街が壊滅する。


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浅間山。4キロ円内に人家がひとつもない火山の例。赤:4キロ、橙:8キロ。

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箱根山。4キロ円内に人家やホテルがたくさんある火山の例。

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十和田湖。休屋と宇樽部は4キロ円の内側。

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蔵王山。蔵王温泉は4キロ円の外。

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吾妻山。高湯温泉は4キロ園の外。

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草津白根山。万座温泉は4キロ円の内側。草津温泉は4キロ円の外。

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御嶽山。4キロ円内に人家はないが、宿泊サービスを提供する山小屋がある。

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富士山。4キロ円内に人家はないが、宿泊サービスを提供する山小屋がある。

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伊豆大島。4キロ付近に集落がある。

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三宅島。4キロ付近に集落がある。

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阿蘇。4キロ円内に人家もホテルもないが、観光施設がある。

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霧島山新燃岳。4キロ円内に人家もホテルもない。

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桜島。4キロ付近に集落がある。

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口永良部島。すべての集落が4キロ円内にある。

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  • 2015/06/14(日) 11:04:43 |
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開発規制

箱根山の4km以内は開発すべきなかっと思います。あの風光明媚な景色がカルデラ内の火山活動の賜物とは、恥ずかしながら最近まで知りませんでした。西武と東急の箱根山戦争では、活火山という科学的知識は無視され、自治体も含め土建屋的開発利権に奔走していたようです。風評被害などという利権本位な話は止めて、今からでも開発規制を行い、徐々に人家を減らすべきかと思います。活火山のカルデラ内に大々的なリゾート施設を作っている国って他にもあるのでしょうか。

  • 2015/06/17(水) 10:43:10 |
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  • ピタゴラス #-
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