早川由紀夫の火山ブログ

Yukio Hayakawa's Volcano Blog

安達太良山

[安達太良山1993.11.8]

阪口(1989)の沼ノ平溶結火砕物は沼ノ平火口を取り巻いて最上位に分布し,安達太良山山頂もつくる.やわらい下の降下堆積物を溶結した地層が保護してビュート地形をつくっている.安達太良山頂のすぐ下の登山道脇には,やや発泡が悪い軽石が見つかる.山麓の二本松軽石または岳軽石に連続するのだろう.年代は数万年前である.

奥岳温泉から勢至平までのあいだのジープ道の切り割りの赤土断面に,1cmほどの軽石粒とホルンブレンドを含む結晶粒からなる厚さ10cmの軽石層がみつかる.これは,西南西へ70kmはなれた沼沢沼から5000年前に飛来降下したテフラである.この軽石の上の赤土と黒土中には,粘土層と火山砂層からなる小噴火堆積物が5-6枚認められる.残念ながら榛名二ツ岳軽石は今回の調査ではみつからなかった.軽石層の下にも火山砂層が2層認められる.沼ノ平火口から6km離れた岳温泉四丁目では姶良丹沢火山灰の下にも顕著な火山砂層が2層認められる.ここでは,そのずっと下によく発泡した軽石からなる厚さ2m以上の岳軽石がある.

勢至平と烏川はごく最近ラハールに覆われたらしく,地表面直下にその堆積物がみられる.

沼ノ平火口の真東にあたる勢至平は標高1400mまで裸地が広がっている.そこでは,風化被膜をもった溶岩塊が斜面を覆っている.一方,南にはずれた五葉松平は最近の噴火の悪影響からのがれて標高1500mまでが樹林帯となっている.キタゴヨウの木がめだつ.

岳温泉交差点角の岳の湯は入浴料300円.宿泊は3350円.無料駐車場が北西へ100m離れた交番の脇にある.

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