早川由紀夫の火山ブログ

Yukio Hayakawa's Volcano Blog

3月13日 噴火

1747噴火開始。1817まで30分続いた。FL360、噴煙11キロ。レーダーエコー赤。50万トン(たいへん粗い見積もり)

 1751.jpg

shorori6.jpg 都城@shorori_papa
車のワイパーのところに積もった、夕方の噴火による灰。都城市役所近く。 都城市役所@125peace_kuma56

翌0400ころ火映。

山頂火口内の南東端に穴

0223pasco.jpg 0301pasco.jpg 0309.png
(左)2月23日0610PASCO、(中)3月1日1610PASCO、(右)3月9日NICT

真ん中の3月1日1610画像では、山頂火口の南東端に穴が映っている。その穴から東に伸びる黒い帯も映っている。2月28日の火山灰放出で積もったのだろう。2月23日にこの穴はなかった。そして3月9日には拡大している。この間、3日と8日に火山灰放出があった。

3月8日0252噴火

新燃岳、3月8日午前2時52分。

0252 火口上に赤い火柱と黒煙(JMAカメラ)。レーダーエコー0255水色、0300水色。VAAC FL080、日南市に降灰。Hi-netに0251から2分間ほどゲジゲジ波形あり。「20~30秒の地響き」小林市堤@ay1038、「地震のような揺れとかすかな轟音が長時間続きました」宮崎市赤江@teddy_66、「車真っ黒」日南市@chobi314

0758 地震M2.6、10キロ、震度1(都城市高城町穂満坊、都城市山田町山田、小林市真方、高原町西麓)

20110308_1.jpg 03時ころ空振の報告があった地点(ウェザーニューズ)

takaki5.jpg 都城市高城町穂満坊に積灰@shorori_papa

nitinanJ.jpg 日南で灰をかぶって、都城に移動したあとに撮影した写真@kkk1052

@HayakawaYukio 0945日南市硫黄臭有り。車に黒っぽい火山灰が積もっていました。これまでで一番黒い灰かもしれません。 @HayakawaYukio 比較として…127の火山灰はこちらです。
今朝(2月8日)の火山灰と1月27日の火山灰(右)。日南市@richi_osito 今朝のは黒い。

CIMG2324.jpg 110308火山灰1x4
日南市に降った火山灰。右の顕微鏡写真の横幅は2ミリ。日南市@atsushikisa
【解釈】2月に何度も繰り返したのと同じ灰噴火だと思われる。新しいマグマが上昇してきた証拠ではない。

古い火山灰2x4
比較のために1月26-27日プリニー式軽石。同じく横幅2ミリ。日南市@atsushikisa
【解釈】こちらは粒が粗い。噴煙が高かったからだ。鉱物結晶のほかに軽石が含まれている。

5509098476_197a389895_z.jpg
都城市山田町@tigers_1964、横幅10ミリ

新燃岳2011年3月噴火のまとめ

1日1923 新燃岳南西最大振幅:248.5mkine、湯之野空振計:69.6Pa、レーダーエコーなし。
2日
3日1815 レーダーエコー青、都城に降灰、FL120。引き続いて火映が出た。
4日0250 地震M2.9、9.1km、小林市真方で震度2。おそらく噴火開始後初の有感地震。
5日
6日
7日
8日0252 赤い火柱と黒煙。レーダーエコー0255水色、0300水色。
  0758 地震M2.6、10キロ、震度1
9日
10日

3月6日

霧のため昨夜の火映の有無は不明。

3月5日

昨晩、やや火映。



レベル5は事後発表になる

福岡管区がよく考えたことは認めるが、残念ながらこのシステムならレベル5が出るのは人が死んでからだ。噴火シナリオと警報例文案 

人が死ぬ前に十分な余裕を持ってレベル5を出すにはどうすればよいのだろうか。確実なそれは、私にもわからない。いまなすべきことは、私たちが持っている火山監視の実力がこれだけであることをできるだけ多くの住民に知ってもらうことだろう。過信してもらっては困る。

つまり、命が大切なら気象台の言うことを真に受けないで、早めに避難しろということだ。桜島の大正噴火の碑文「住民は理論に信頼せず」がその心がけを今に伝える。桜島東小学校の校庭の隅で見ることができる。

しかし命と同じくらい大切な生活をかかえるひとも多いだろう。どの段階になったら生活をあきらめるかの判断は個人によって違う。画一的な対応は、この場合ふさわしくない。

3月4日 地震、軽石

0250 地震M2.9、9.1km、小林市真方で震度2。おそらく噴火開始後初の有感地震。



マグマ噴火の証拠は軽石

テレビ朝日の池上解説も、NHKのクローズアップ現代も、この噴火が300年ぶりの本格的マグマ噴火だと断定したが、その証拠をいわなかった。専門家の発言を受け売りしたのみ。これでは報道番組として失格だ。軽石を見せるべきだった。軽石こそがマグマ噴火の物証である。

軽石は、マグマが泡だったことを示す火山噴出物だ。軽石だからといって軽んじてはいけない。むしろ事態が深刻であることを伝える地下からの手紙だ。

もし気象庁が、軽石が軽い言葉だからの理由で不使用の判断をして、いかにもおどろおどろしい噴石の語を好んで多用しているのなら、みずからの火山学力のなさと日本語表現力のなさとコミュニケーション能力のなさを恥じるべきだ。軽石とはこういうもので、これこれこういう理由で深刻だと説明して、重要キーワードとして情報発信するのが正しい。

1月26-27日の軽石噴火のすぐあと、28日に火口底に溶岩が現れたので、その溶岩を見てテレビでは「本格的なマグマ噴火」と言ったのかもしれない。そう発言している専門家もいるようだ。テレビ人は仕方ないかもしれないが、軽石がもってきた深刻な手紙を読む能力のないそういう専門家は、さっさと退場してほしいものだ。

IMG_0898s.jpg

新燃岳2011年噴出物。(左)1月26日プリニー式噴火による軽石、(中)その後の灰噴火による火山灰、(右)2月上旬のブルカノ式爆発による小石。

軽石より小石のほうが当たると痛そうだが、噴火の破壊力は軽石が小石をはるかに上回る。軽石は、大量のマグマが一気に噴出するプリニー式噴火でできる。20キロも30キロも高い噴煙の柱が何時間も維持される。風下はその間真っ暗になり、しばしば火砕流が山麓に下る。小石を降らすブルカノ式爆発は単発で、10分くらいで終わる。噴煙の高さはせいぜい10キロ止まりだ。

即物的理解に留まることなく、噴出物から噴火の情報を引き出すことができることを知ってほしい。これが地質学だ。知らなかっただろう。地質学はすごいんだ。


3月3日 受験生逮捕

昨晩、火映なし。
水蒸気の放出続く。15時頃の噴煙は灰色だった。南東方向に灰が降ったはず。
1815 レーダーエコー青、都城に降灰、FL120。引き続いて火映が出た。

20110304112635534.jpg
@shinmoe01 宮崎県都城市

京大入試でネットカンニングした受験生が逮捕された。

軽石を配布します

現在、配布を中断しています。

IMG_0755s.jpg ubitw.jpg

新燃岳山頂火口から8キロに位置する御池小学校に、軽石が7センチ積もりました。1月26-27日の噴火のときです。軽石の上を覆う厚さ1センチの火山灰はその後の噴火で降り積もったものです。粒の粗さと層の厚さから、1月26-27日の噴火がいかに激しかったかがわかります。

この軽石を全国の希望者にお送りします。火山の勉強に役立ててください。軽石50グラム(写真右)で300円。メール便で送ります。軽石が届いて満足したら、銀行振込みまたは定額小為替で後払いしてください。配布希望者は、haruna495@yahoo.co.jpへ住所・氏名・電話番号をメールしてください。用途目的を問いません。

理科の授業で使いたい学校教諭のために、500グラムの注文も承ります。レターパック350で送ります。後払いで1000円いただきます。

・小学校の顕微鏡でもここまで見える
含まれる鉱物は、かんらん石、輝石、斜長石、磁鉄鉱。軽石を観察するのも忘れないでください。

2月11日の記事

3月2日

気象庁によると弱い微動はまだ続いているらしい。昨晩は雲のため噴煙の様子不明。
前のページ 次のページ

FC2Ad