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早川由紀夫の火山ブログ

Yukio Hayakawa's Volcano Blog

新燃岳2018年4月噴火

1日
2日
3日
4日
5日 0331、0345爆発。湯之野空振計22.5Pa、FL330、降水ナウキャストにエコー、9万トン
6日 1038地震
7日
8日
9日
10日

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4月5日の火山灰。等値線は外側から 1、10、100 g/m2。
100 g/m2線を、防災科研が4月13日に発表した地図を参考にして書き換えた。

5月14日1444、FL250、日南市降灰。5万トン

6月22日0909爆発、FL140、夷守岳西空振計:130.8Pa
6月27日1534、FL120

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新燃岳2018年3月噴火

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3月3日0830、高千穂牧場からMRTライブカメラ

1日 10時ころ高原町に降灰、1万トン
2日 21時、宮崎空港に降灰、5万トン、FL060
3日 午前中盛ん、1655-1720空振、5万トン、FL100
4日 1万トン
5日 1万トン
6日 1100火口底に新溶岩出現、70万トン/時、900万トン、FL100
7日 雨、1200万トン、FL150
8日 雨、600万トン
9日 午前、溶岩が北西火口縁からあふれ出し、300万トン。ここまで3000万トン。溶岩流出は実質的終了。

10日 ブルカノ式爆発、10万トン、FL200
11日 1万トン
12日 1万トン、FL160
13日 1万トン、FL130
14日 1万トン、FL150
15日
16日
17日
18日
19日
20日
21日
22日 朝、西山腹割れ目から白煙上昇
23日
24日
25日 0845火砕流400メートル
26日
27日
28日
29日
30日
31日

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本白根山の災害リスク評価

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噴火履歴と地形によるハザードマップ

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草津本白根山2018年1月噴火

本白根山火口列北端の三日月火口から23日1002噴火開始、6分間。噴火割れ目200メートル、火山灰3万トン、火山弾500メートル、火砕流モドキ1800メートル。1人死亡、11人ケガ。

0959 微動開始
1002 噴火開始
1013 ゴンドラから110番通報。
   (噴火速報なし)
1105 噴火警報レベル2
1150 噴火警報レベル3


新しい噴火口はここに開いた(赤)。鏡池ではない。2015年11月4日撮影のドローン写真に記入。

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朝日新聞ヘリ川村写真を判読して、火口列を垂直写真上に記入した。

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2018年1月23日噴火地図。4800年前の三日月火口に長さ200メートルの噴火割れ目が開いた。紫着色は火砕流モドキ。火口から出た噴煙が熱上昇することなくそのまま風にあおられて振子沢から青葉山に駆け上がったのち、入道沢にはいって1.8キロまで達した。小さな太いオレンジ線は火山弾の到達範囲。500メートルまで。黄色線は降り積もった火山灰。等値線は100、10、1 g/m2。

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23日噴火の積灰分布。等値線は100、10、1 g/m2。防災科学研究所の26日地図を利用した。降下火山灰の量は2000トン。近傍の火砕流モドキと火山弾を加えると、全噴出量3万トン。

▼ツイートまとめ
草津白根山2018年1月23日噴火の迅速解釈
本白根山で雪なだれがあったか?

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2018年に追加被ばく1ミリを受ける地域



2018年の1年間に追加被ばく1ミリシーベルトを受ける地域。芝生の上で測った私の地図で2マイクロ毎時の領域に相当する。いまは半減期によって減衰して、3分の1の0.7マイクロ毎時になってる。もし都市部で、除染した環境で生活するなら、年間追加被ばくはこの赤領域の中でも1ミリに達しない。

空間線量率という言葉には、科学的取り扱いには耐えないあいまいがある。わざとあいまいにしている政治的意図つまりはリスク管理の領域の言葉だと私は認識している。もし科学によるリスク評価を行いたいなら、どんな条件下で測った線量率かを明記する必要がある。私は芝生の上1メートルを基準にしてる。

わたしの芝生の上1メートルの値は、文科省が発表した航空機モニタリングの値とほぼ等しいことを確かめてある。モニタリングポストの値とは大きく乖離する。モニタリングポストの値はおおむね半分に報告される。施設設置のために除染してしまう効果が大きい。モニタリングポストやリアルタイム線量計は、7年前の汚染を測っているのではなくて、これから起こるだろう新しい汚染を迅速にキャッチする目的で設置されているのだと理解している。

飯舘村役場付近の2018年追加被ばく見込みは3ミリシーベルト。ここまでが(科学による)リスク評価だ。3ミリでも帰るか、3ミリだから帰らないか。それはリスク管理の領域だ。科学だけでは判断できない。

ガラスバッジが示す実効線量は芝生実測値の5分の1(2013年9月10日)
追加被ばくマップ(2014年10月6日)

甲状腺検査2巡目にあらわれた地域差の原因

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福島県の甲状腺検査2巡目の13市データを分析した。地域差はある。ただし、それは放射能汚染と相関してない。ここにあらわれた地域差は、放射線被ばくの多寡によって生じたのではなく、細胞診実施率、年齢構成、1巡目からの経過時間など複数の要因で生じたとみられる。

2巡目は、2014-2015年度の2年にわたって一次検査を実施した。その間に、福島県と福島県立医大は細胞診の実施を徐々に減らす方針をとった。原発事故から時間がたったため、受診者が進学や就職のために移動した効果もあろう。また、1巡目は2011-2013年度の2年半に渡って一次検査を実施したため、地域によって1巡目からの経過時間が異なる。このような複数の要因で2巡目の結果に地域差が生じたとみられる。

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福島県内13市の2巡目がん率(対10万人)を地図に赤字で示した。黒字は1巡目のがん率(こちらは年齢補正してある)。1巡目と2巡目に相関はない。放射能汚染との相関も認められない。

1巡目の検討結果

御嶽山2014年9月災害における気象庁の責任

姥子扇状地と金太郎岩

▼神山物語
5万年前 神山の円錐火山体ができた。
2万年前 神山の北斜面に崩壊地ができて、土石流が何度も下った。姥子扇状地ができた。
3800年前 冠ヶ岳が上昇してきた。金太郎岩を2キロ飛ばして熱雲が湖尻峠まで4キロ走った。

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芦ノ湖をせき止めている姥子扇状地は神山の(一回の大規模)山体崩壊で生じたと説明されることがあるが、山体崩壊の堆積物が扇状地をつくることはない。他所の山体崩壊でこのような急傾斜面は知られていない。姥子扇状地は、大雨のたびに神山から何度も発生した土石流が砂礫を積み重ねてつくった。ただし、神山から流れ下った溶岩末端崖が部分的に埋め残されている。

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金太郎岩は流れ山でない。3800年前の爆発で弾道軌道を描いて空中を2キロ飛行して、ここに着地した火山弾だ。
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ふくしま放射能汚染の誤解

誤解1 (チェルノブイリとの比較)

× ふくしまの放射能汚染はチェルノブイリほどひどくない。ふくしまは、チェルノブイリとは違う。
◯ ふくしまの放射能汚染はチェルノブイリと同じだけひどい。ふくしまはチェルノブイリと違わない。

ふくしま原発事故で出た放射性物質はチェルノブイリの10分の1だが、人口密度が10倍なので集団被ばく線量は同じになる(2016年12月7日エントリ)。したがって、放射能による人体への健康被害の出現率は同じになるはず。日本に伝えられているチェルノブイリの健康被害は再評価が必要。

誤解2 (放射性物質の放出時間)

× 3月12日と14日にあった2回の水素爆発で放射性物質が出た。
× 放射性物質は、事故後3月末までの2週のあいだずっと出続けた。
◯ 放射性物質は、東電がベント操作するたびに出た。1回の放出時間は30分程度だった。

放射性物質がずっと出続けたわけではなかったのが最もわかりやすい観察事実は、汚染軸が原発を通らないことだ。短い放出時間内に風向きが大きく変化したことを反映して南に4キロずれている(2013年10月15日エントリ)。2週間ずっと出続けたとして計算したSPEEDIの結果は、実際の汚染分布と大きく違う(2013年10月26日エントリ)。

誤解3 (浪江町津島)

× 津島に避難した浪江町民は放射能にひどく汚染された。
◯ 津島に避難した浪江町民は、3月15日に濃い放射能霧がやってくる直前に二本松市に再避難した。

詳細事情は、2017年8月2日ツイートまとめ「津島に避難した浪江町民が大量被ばくしたの誤解が6年間なぜ放置されたままなのか」をお読みください。

誤解4 (甲状腺がん)

× 福島県の子供にみつかった甲状腺がんは原発事故で被ばくしたからできた。
◯ 福島県の子供にみつかった甲状腺がんは、検査によって無理にみつけたものだ。被ばくする前からあった。

福島県の甲状腺検査は、「事故の影響として甲状腺がんが増加したかしなかったかを疫学的に検証し、県民そして国内外に示す必要がある」から実施されている。(2015年3月25日エントリ)。つまり、子供たちの健康を守るためではなく、学術的興味関心を満たすために実施されている。そして大勢の子供たちの身体を傷つけている。倫理的にはとうてい許されないことが、原発事故後の非常時を理由に、いま福島県で進行している。

誤解5 (年1ミリシーベルト)


× 毎時0.23マイクロシーベルトが年1ミリシーベルト追加にあたる。
◯ 毎時0.76マイクロシーベルトが年1ミリシーベルト追加にあたる。

環境省が2011年10月10日に、毎時0.23マイクロシーベルトが年1ミリシーベルト追加にあたると文書発表したが、これは過大だった。じっさいには0.76マイクロシーベルトがそれにあたる(2013年10月6日エントリ)。

御嶽山噴火裁判の人たちへ

秋晴れの松本で10月10日に開かれた第四回口頭弁論を傍聴しました。御嶽山2014年9月27日噴火で死亡した登山者の親族のみなさまにお悔やみ申し上げます。負傷したみなさまの一日も早い快復をお祈りします。

強い無念の気持ちがこの裁判を起こさせたのだと想像します。あのとき何が起きたのか、なぜ死傷することになったか、を知りたいのは当然です。それを裁判によって明らかにしたいと行動に移したことに敬意を表します。

火山学者として私は、まずみなさまにお伝えしたいことがあります。それは、58人死亡と5人行方不明の原因です。火口から飛び出したひと抱えもあるような大岩に当たって打ち砕かれたとする報道がありますが、この理解は正しくありません。死者の多くは高空から猛スピードで落下してきた直径5~10センチ程度の小石に当たって命を落としました(論文1)。負傷者が当たった小石と同じです。少数例として、火砕流に襲われて火傷したり窒息したひともいたようです。親族の最期がどうだったかを正確に知っておくことは大切だろうと思って申し上げました。

さて裁判では、2週間前に地震が日50回を超えたのに気象庁が噴火警戒レベルを2に引き上げなかったことと、壊れたままの地震計を長野県が放置したことを指摘していらっしゃいました。これらのどちらも、相手方の責任を追求するのはむずかしいだろうと私は思います。

たしかに気象庁には、御嶽山の地震が日50回を超えたらレベル2にする内規があったようです。しかし、それに従ってレベル2に上げるか上げないかは、気象庁長官の考え次第です。裁量のうちです。他のデータや諸事情を勘案してレベル2に上げなくても、そこに不作為を問うことはできないだろうと思います。

長野県には火山噴火を監視する義務がありません。ですから、設置した地震計が正常に動いていなかったことを責めるのはお門違いのように感じます。聞くところによると、火山砂防事業による地震計だったようです。であるなら、谷中を流れる土石流(や火砕流)の震動を捉えることが目的であって、噴火を予知するために設置したものではなさそうです。9月27日噴火では火砕流が発生しましたが、あの火砕流が地面を叩いて起こす震動は噴出時の震動に埋没して検知できなかっただろうと思います。

責任を問うのであれば、その相手はこの国の唯一の火山監視機関である気象庁です。気象庁は2007年12月に気象業務法13条を改正して、一般の利用に適合する噴火警報を出すことにしました(論文2)。しかし、2014年9月27日の御嶽山噴火の前に噴火警報は出ませんでした。出ないまま、58人が死亡して5人が行方不明になりました。そして多数が負傷しました。一般の利用にまったく適合していません。ここを指摘するのが、いま日本の火山防災のためにとても重要だと私は考えます。

なお噴火警報を出すことは噴火警戒レベルを2に上げることを意味します。結果的には同じことですが、レベル2ではなく噴火警報を争点として掲げると法律条文との対応が明確になります。

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